へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

ドアラチョコ

2013-02-14 16:44:27 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

阿部さんはこの時期、いつも沖縄北谷だ。
理由は、いわでもがなのドラゴンズキャンプ。
雨が降って試合が中止になった、強行した守道が悪い、とぷんぷんだ。
で、ぼくにチョコを買ってきてくれた。
「限定1人2箱までなのよ。もう、高島屋の10階まで駆け上がって、人ごみかき分けて、やっと手に入れたんだから」
と、手に入れたことで大満足の様子。
「北谷にも、高島屋があるんですか?」
ぼくがかわいいアニマルのイラストの紙袋を開けながら聞くも、中をのぞいて、
「すげえ」
とつぶやいた。
「あら、名駅の高島屋よ」
「名駅?」
ぼくは、箱を取り出し、片山教授に見せると、
「おお、これは…」
と、感心する。
そんなぼくたちを見つつ、
「名駅って、名古屋駅よ」
と、阿部さんが味噌キャラメルを口に放り込んだ。
「沖縄から名古屋に寄ったの?このチョコのために?」
「あたりまえじゃないの。毎年、クリスマスケーキもチョコの買いに行ってるし、ダメな時は実家に頼んで勝ってもらっている」
一族そろってのドラゴンズファンの阿部さんは、旧姓が高畠というんだそうで、
「お松さんと同じ苗字よ」
と、自慢げだ。
「セントレアから名古屋、新幹線と特急を乗り継いで帰ってきたのよ、ここまで」
ごくろうさまなこって。
でも、ものすごくありがたいんだけど、
「阿部さん、この帽子のブルー、食べられるよね?」
と、箱をあけて指をさせば、
「食えないもんを売るか、バカ野郎」
と、怒られた。
ほんと、めちゃくちゃかわいいチョコなんだけど、でも、これは…。
結構勇気いるかも、かわいいけど、この色でさあ。。。



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