へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

小栗キャップと水嶋羊羹

2015-08-28 14:14:06 | へちま細太郎

美都地区№1豪農の小栗でえす。
美都地区№2豪農の水嶋でえす。
ふたり合わせて、小栗キャップと水嶋羊羹でえす。

バカはほっておいて、久しぶり、バカな種馬弟を持つ藤川家の惣領姫の法華ねえさんよ~。
3人の子持ちよ~。
子供たちを遊ばせるために農場にきてるわけ。
それより大おばあさまの御容態が芳しくなくて、離れが病室と化してしまっているのよ。
この暑さがこたえたみたい。
うちのくそじじいもいつもの傍若無人ぶりをどこかへ忘れたきたように、離れにつめている。
でもま、今すぐどうこうっていうわけじゃないし、即入院っていうわけじゃない。
絶えず誰か数名が付き添っていて、いざとなればという感じなんだけどね。
須庭寺のエロ坊主がいい年こえて子供つくって、天然ボケの嫁さんが赤ん坊を見せにきてね、そりゃもう大おばあさまは大喜びなわけ。
あの様子じゃ、あと2年はもつわね。
よかった。。。
で、この夏の農場はただでさえ暑いのに、余計に暑かったわよ~。
毎年孟宗卒業の浪人生をただで雇って働かす、というアコギなことをやらかしていたくそじじいは、アテにしていたふたりに逃亡されて逆上し、血圧が20も跳ね上がって入院騒ぎを起こしたのね。それも、よりよって逃亡したのが気にいっていた細太郎とたかのりだったからなおさらよ。
ふたりは伝手を使いまくって逃亡していて、いまだ自分の家にさえ帰ってこず、近況は信じられないことに、2人共通の御先祖さまをパシらせる暴挙。
その御先祖はうちの先祖の田吾作じじいと、水と油なんだと。
バカじゃん。
でもって、もう一人は逃亡できないのか、ずっと農場に住み込んでいる小ぶとりな変な男の子。イケメン豪農コンビにいじめられていても、へろへろ喜んでいる。
「小栗先輩も水嶋先輩も、そんなにボクが羨ましいんですか?イケメンなのに彼女もいなくてさびしいんでしょ?ボクみたいに彼女がいないから」
と、妄言を吐きまくってにた~っと笑っている。
で、ふたりは気持ち悪がっているのかと思えば、そうでもない。いじめをやめるわけでもない。
「いじめと嫁いびりと、しごきは紙一重です」
と、こっちもこっちで気は確か?という発言をしている。
「ぼくら、イケメンでも彼女いないんだよね」

「いない理由わかってんの、意地悪で3枚目だからね」
意地悪な上に3枚目って、どんな組み合わせだ、ボケ。
「でもま、あいつ、憎たらしいけどかわいいとこ、あるんですよ。いじめると反応がいい」
どこまで鬼畜なんだ、こいつら。
「あの、根性叩き直してやります」
その前に、私がお前らを叩き直してやる、覚悟しとけ。
「そういうの、たまりません
旦那にも手伝わせようっと


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