へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

台風がくる

2015-09-07 13:33:46 | へちま細太郎

こんにちは、(仮)嵐軍団の1号・2号です。
最近、かなり迷惑なネーミングだ、と周囲に言われて戸惑っているんだけど・・・。
すでに、園芸学部が1号なのか、片山教授のところにいるのが1号なのか、わからん状態。
いい加減にしろ、と言いたい。
で、今回もすでに、
「人造人間を送り込まないでくださいよ~」
と、学食で言われる言われる。
「は?」
と聞き返せば、
「園芸学部のドクターゲロ、なんとかなりません?」
と、どうも中島教授をさしているようだ。
「ドクターゲロなら、どっちかっていうと、片山教授の方だろ」
と、相方をお互い指すものの、
「自分まで改造人間にしちまう危地は、どちらにも言える」
と、誰ともなくつぶやけば、全員が納得だ。
で、その人造人間がどうしたって?
「だって、17号と18号が来るじゃないですか~」
「クリリンの奥さん、直撃って予報じゃないですか~」

確かに、DBフリークにはたまらん現象なんだろうが、意味不明だ。
「あら、何言ってんの?ダブルタイフーンはV3にとっては“命のベルト”なんだから」
と、食堂の阿部さんが、首を出して話しに割り込んできた。
これには、俺も含めて全員が?だ。
「あれ?知らないの?」
と、阿部さん、定食を値上がりにするぞ、と言わんばかりに不機嫌になった。
う、まずいぞ、これは。かといって、知らんものに相槌はうてない。
すると、
「やだなあ、先輩方、仮面ライダーV3ですよ」
と、嫌にねちっこい声がする。
「う、おまえは…」
今年卒業した、子ブタのストーカー野郎だ、今、御隠居のところで働かされている?っていう話だが、あまりの仕事できなさについにお払い箱になったか?
「仮面ライダーイケメンシリーズにハマっているようでは駄目ですね?」
ちっちっちと、人差し指をいっちょまえに降っている。
似合わねえって。
「仮面ライダーV3というにはですね…」
と講釈するやいなや、がっこーんというすさまじい音がした。
みると子ブタ野郎が、定食用のお盆で思いっきり頭を殴られている。
「キモイから姿みせんなって、どんだけいってもわかんないの?」
あれは、細太郎の彼女のはるみだ。彼女にストーカーしてたんだった。
「いや、雨だし、仕事ないし、顔くらい…」
「うるさいんだよ、ボケ!!」
今度は、頭からお茶をばっしゃーん。
「何するんだよ~」
ニタニタとへろへろ笑いをはるみにむけたが、
「土砂降りの雨にうたれりゃ、お茶も洗い流されるわ、ボケ!!ついでに、あんたもどっかに流されちまえ」
と、きんきん声で怒鳴りつけると、はるみは学食を出ていってしまった。
「なあにが、仮面ライダーV3だよ、あれじゃバ仮面ライダーV3だ」
俺たちは、はるみとその姿を追いながらニタニタ笑っている危地ローをみて、嵐はどっちだ、と思ったもんさ。
冗談じゃねえぜ、誰かあの子ブタが人造人間だって、いってくれ~。

「台風の直撃かもしんない週末は、ドアラデーなのよねえ」

阿部さん、どうでもいいです。。。



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