女っ気なしの悠樹だ。
そら農場に住み込んでいれば、こうなるのは当然だよな。
朝はええしよお。
昨日から女どもがきいきい騒いでいる。
そんなにがっかりすんなよお。
俺がいるぜって。。。
彼女いない暦、２年。。。
とほほ。。。
農場のお荷物君子豚野郎は、最近、やぎの世話をしている。
やぎっていうのは、最近よく話題になる草むしり担当なんだ。
コストかかんねえし、かわいいし言うことねえよな。
でよ、何で子豚野郎がヤギの世話かっていうと、何にもできねえからだよ。
ヤギはヤギで自分の世話ができるし、子豚がついていなくても大丈夫なんだが、
ようするにあれだ見張り番。
盗まれないようにな。
「黒ヤギさんからお手紙ついたあ」
とかなんとか歌いながら見張っているんだが、マジで見ているだけなんだ、こいつ。
そらもう、じ～っと。
気持ちわりったらありゃしねえ。
「白やぎさんたらあ、読まずにたべたあ」
誰か、コイツ、引き取ってくれよ、頼むから。。。
今も隣の部屋で歌っているんだああああ。
マジでキモイよ。。。
またまた片山だあ～
野村祐輔、空気よめええええ。。。
と、ラインしたら、ワンギリワンギリワンギリの嵐。
こんなことするのは、桜井くらいだ。
あいつ、ノムスケのファンだった。。。
くっそおおおおお。。。。
明日こそ！！
カウンセリング研究所のドクター片山だ。
本日勝利すれば、わがスワローズが優勝だ。
待ちに待ったこの瞬間、なのに、この時間はカープがリードしている。
しっかり投げろよ、久古。
今日は、笑ったぞ。
中島の阿呆がやってきて、
「女子の出席率が０なんだが
と、ぼやいている。
「あんた、それ、福山ショックだ」
「なんだそれ」
「福山も知らんのか」
「あ？広島の福山か？世良公則の出身地だろうが」
「おまえなあ、古すぎるぞ。イマドキの若者に世良公則ったってわからんぞ」
「あんたのバラードは、俺の得意技だ」
なんだ、得意技って。
「何だ違うのか？」
「福山雅治のことだ、昨日結婚したほれ、近鉄の吹石の娘と…」
「は？あの吹石のか？女優やっている。で、何、福山って女性ファン最後の砦っていう？は？たかが芸能人の結婚だろうが」
「それがそうじゃないんだな、昨日もな…」
と、昨日の騒ぎを話してやれば、唖然としている。
「どういうこった」
と、鍬をてこてこさせている。
「そんなになるほど、熱をあげとったのか。は～、しらなんだわ」
呆れている。
「昨日やないで、今日もや」
と、タコ壺が顔を出した。
中をのぞいてみれば、ベットは満員御礼状態。
びーびー泣いているのもいれば、ぐすんぐすんと泣いているのもいる。
こんな状態が続くのかと思うと、福山は罪なことをしてくれてたと思うわ。。。
てか、スワローズ、しっかりしろっ！！