へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

おとうさんの骨折

2009-11-21 23:07:04 | へちま細太郎
藤川だ。

昨日はうちの親戚がやらかしてくれたおかげで、こ~いっちゃんは階段から落ち、左足を骨折してしまった。
即入院…だが、何せ新型感染中だから隔離隔離。
で、俺もおじさんもこ~いっちゃんとおばさんの面倒はみきれないから、実家から手伝いを寄越してもらった。
家に戻ってみると、
「よ、バカ殿」
と、金本さんが上がり込んでリカを相手に遊んでいた。
「何ですか」
「何ですかじゃないだろ、明日は何だと思ってんだ」
「明日~?」
何かあったっけ?と首を傾げた。
「監督、お待たせしました」
そこへ細太郎が荷物を抱えて降りてきた。
「何だ、どうした」
「どうしたじゃないでしょ、仮装大会でしょ」
「か、仮装?…あ…」
しまったっ、つくばった駅伝かっ。また、なんてめんどくさいことを都合よく忘れてたもんだ。
「…ということは…」
俺は、リカ抱えて手をクイクイ、とこっちに向かって笑っている金本さんをみた。
「出なきゃ…だめ?」
「だめだ」
金本さんは荷物をまとめてこい、と俺を追い立て、
「こりゃ、娘っこ、おまえもこい」
とリカを抱き上げた。
「うちの息子の嫁になるか?まだ、一人もんでドーテイだ」
なんてことを言うんだ、このおやじは…。
というわけで、俺は細い太郎とともに、合宿所に連れて来られて、今は大宴会中さ。走れんの~、俺たち~。