へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

小百合は今日も元気

2009-09-03 22:47:47 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

インフルエンザの待機で学校に来られなかったから、とっても心配だったタコ壺保健室の小百合は、しかし元気だった。
 「匿名希望の東山先生が世話をするとも思えないし」
変だねえ、としんいちと小百合の葉っぱなんかを調べていたら、
「あ、元気なはずだよ」
と、しんいちが葉っぱに貼られたオレンジと黒のマークのシールをみつけた。
「あ~、東山先生に見つかったら大変だ」
今年はWBCの影響か、調子がいい首位を独走するこのチームは、中島教授のごひいきである。
と、その時、外からだみ声が聞こえてきた。
「だ~いこんおろしを~さっくさ~くとぉ~
げっ、あんな替え歌なんか歌ったら、大騒ぎになる。
「そ~ばつゆか~けるぅたあっぷりとぉ~
ひぇぇ、しんいちとぼくは顔を見合わせた。
「さあらしなあ~うっまっいしんしゅうのぉ~
あ~、向こうから猛然とダッシュしてくる白衣姿っ。
「新そばつけるだ~いこんおろしぃ…ん?」
「こおのぉ、パチモン教授があ」
パチモンってなに…。
「おっ、現れたな、トラネコ軍団」
「言ったなっ
ぼくとしんいちは顔を見合わせてため息をついた。
「けんかのパターンが毎回同じなんだけど」
「よくあきないねえ」
小百合が、身を振るわせて笑っているような気がした。