へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

恒例運動会の場所とり

2008-09-22 22:05:13 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

昨日は、1日遅れの運動会。
さすがにおとうさんは、今年はおとなしくしていて場所とりもしていなかった…と思っていたら大間違いだった。 ブルーシートをどこに隠しておいたのやら、保護者会で知り合ったどこかのおとうさんたちと示し合わせて、交代で学校に入り込んでいた。
たまたま、学校をのぞきこんだ広之おにいちゃんにどつきまわされてすごすごと戻ったきた。
「このばかたれっ
おばあちゃんの怒鳴る声も毎年のことだけど、
「なんだ、そんなことなら得意だぞ」
と、ややこしい人?が口を出してきた。
「関ヶ原のおじさ~ん」
ぼくはいやな予感がした。
「まかしておれ」
胸をどんとたたいて、鎧かぶとのおじさんと鳥羽伏見のおじさんと連れ立って出かけてしまった。
「こりゃあ、ヤバいぞ
慶子おねえちゃんがつぶやいたが、
「細太郎、ちょっとつきあえ」
と、ぼくを強引に連れ出し、チャリを2人のりして学校へ向かった。
案の定…。
おとうさんたちがしいたと思われるブルーシートのあたりに、ぼうっと白いかげと火の玉まで漂っていた。
「あちゃあ」
当然のことながら、ほかに忍び込んできた人たちは悲鳴をあげて逃げてしまい、勇敢にも写メをとりまくった人たちには、どこで覚えたのかピースサインに笑顔で応えるサービスつきだ
「“お菊の皿”かよっ
慶子おねえちゃんは呆れた顔でぼやいたが、
「なんか、新しい七不思議ができそうだねえ」
と、おじさんたちのすることをながめていた。
「冗談じゃないやい
ぼくはうなだれて、明日からのうわさを考えると呆れるだけじゃすまなかった。
そして昨日。
ぼくの家族が座るブルーシートを遠巻きにみる人たち、こそこそささやきあう人たちがいて、非常に困ったけど、
「幽霊いんの?あわせてよ」
という頼もしい友だちが押し掛けてきて、何とも答えに困ってしまったのだ。
「明日、遊びにこいよ」
と、近衛少将さんにせっつかれて答えるしかなかった。
参っちゃうよなあ~、もう。