へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

持つべきものは…

2008-09-09 22:02:00 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

スイミングスクールに行ったら、キチローが待ち構えていて、
「キミ達さあ、どうしてサマースクールに来なかったんだい?」
と、開口一番に文句をつけてきた。
「行くって言ったっけ、俺たち」
「覚えないなあ」
みんなすっとぼけ。
「おめえ、行ったんかよ」
たかのり君がめんどくさそうにきくと、待ってましたとばかりに、
「一通りの中学の入試問題の過去問を中心にやって、だいたいクリアーできたかなあ」
と、ニタニタ笑いながら答えた。
「ああ、そう、それはよかったね」
しんいち君は興味なさそうに、適当に返事してる。
「少なくともキミ達より、先に出たってところかな」
「そりゃめでたいことで」
みきお君もどうでもよさそう。
「そんな苦労してまで、入るところじゃないだろう、動物園みたいな学校だろう、孟宗って」
ぼくは入りたくないから文句も平気で言える。すると、キチローは、
「なあんにも知らないんだな、あそこの学校は…」
と言いかけたが、ぼくが睨みつけたら黙ってしまった。
「こわ~、細太郎、まるでヤンキーみたいだよ~」
そりゃあそうだ。ヤンキーの居候とヤンキーの親戚…しかも元担任じこみだからね。
「そ、そんなふ、不良は…う、受からないからな
キチローはびびって逃げていってしまった。
持つべきものは、ヤンキーの知り合いだな。
「こんどは、ガン飛ばしを習おうぜ」
たかのり君、やめた方がいいよ(-.-;)