へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

夏はどこに消えた?

2008-08-23 21:07:09 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

奥はちじ温泉は、山奥だ。 朝から曇っていて、テニスどころかサッカーだって無理じゃないか、という天候だけど、おとうさんは楽しそうに支度をしてやる気十分だ。
迎えのバスがきて、学校に集まってるサッカー部員以外に、たかのり君、しんいち君、たかひろ君、みきお君も便乗して奥はちじ温泉へと向かった。
サッカー部員は2年生がすっぽり抜けていて、1年生が6人入部していた。
(仮)有岡軍団というんだってさ。
おとうさんは一番前の席で爆睡していたが、
「いやあ、グラウンドもテニスコートも水没しちゃって、使い物にならないけどいいの?」
という、ホテルの運転手さんの言葉にも気がつかない。
「サッカーは空き地があればどこだってできるよ」
「あ~、ホテルの先の小学校に頼めば使えっぺがよ。テニスはできねえよ」
「いいんだってば」
おとうさん、着いてからどんな顔するかなあ~。でも、
「ガキレンジャーは勉強だ」
という、なぜかついてきたさらだ先生の言葉に、ぼくらはがっくりとしてしまった。
公立でいいんだってばあ~。