へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

タコ壺のカブ

2006-05-17 23:46:22 | ひるまのもめごと
おりゃあけんちゃんだ。
誤解のないように言っておくけど、白衣は一週間に1回は洗濯してるからな。

春休みを控えても、生徒たちは保健室にやってくる。
惰眠をむさぼるのがほとんど。夜遊びのせいだ。あとは、目の前の春休みに気持ちがかっとんでいて、授業がめんどくさいもの。
いかにも健康そうなやつらが保健室にくる目的はひとつ。

サボりたい

グチりたい

のぶちゃんが保健室でグチるとはとうてい思えないが、念のためだ。
しゃれた造りのカウンセリング研究所と一間ほどの廊下でつながれた、別棟みたいな感じでタコ壺保健室はある。ベッドの数は5つ。たいがいひとつは、カウンセリング研究所の片山教授が占領している。徹夜で論文を書き上げると、いつもこの有様だ。教授のいびきで、大半の生徒は逃げ出すので、助かってはいるらしい。
俺は中をのぞき、生徒がいないことを確認すると入口のサッシを開けた。
と、前方に奇妙な物体がぶら下がっている。

カブだ。

カブにギョロ目の顔がかいてあって、そこに虎のマスコットが噛みついていた。
「なんじゃこれは」
俺はしげしげと眺めていたが、廊下に出るドアにタイガースののれんがかかっているのをみて、
「な~るほど」
と感心した。そこへ、タコ壺保健室の東山先生…おっと匿名希望だ…が帰ってきた。片手に担架を軽々と抱えて、
「ゆっくぞチャ~ンス~勝利を決め~ろ
と、のんきに鼻歌を歌いながら歩いている。
「あかあかけーおーけーおー、まーりんず~



 眠いので、続く (*v_v*)zzZ
コメント
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