花の問屋さんへ仕入れに行った家内に代わり、お昼ご飯を作って待っていた13時前のことだった。
家内が玄関に入ってくるなり、
「プレゼント、買ってきた。畑仕事のチョッキ、新しいの買って来たで!」
と、威勢のいい声が響いてきた。
続いて、「チョッキ、いくらやったと思う?」と、ニタニタしながら聞いてきた。
こういう時は、バーゲン品に決まっているので、
「500円!」と答えた。
「残念! 何と100円やったんや。でも、元値は1,900円の物なんよ」と、誇らしげに言い放った。
「100円てか! 凄いなあ!」
間をおいて、ニタニタしながら「これを買いに、「しまむら」寄ったんとちゃうやろ?」と聞くと、
ニヤリとしながら、「ウン」と返ってきた。
家内が自分用に何を買ったのかは、聞かないことにした。
気を利かして新しいチョッキを買ってきてくれて嬉しかった。でも、100円だったと知ると、なぜか喜び勇んで着たいという気が湧いてこない。値段じゃなく、買ってきてくれた気持ちが大切だと分かっていても・・・ 元値が1,900円の素材だと分かっていても・・・ 我が心が貧しいのかも・・・