Sちゃん(高3):
「模試とかテストがあったりして、なかなか練習できなくて…」とピアノの前に座りました。
そうでしょうとも。
だってSちゃんは高3。大学受験生なんですから。
大学の入試といえば、それはもう人生の方向性に大きく関わる重大な試験です。
その大事な大学受験生でありながら、ちゃんとピアノに来ているSちゃんは偉いと思います。
「『茶色の小瓶』だけは弾いてみたんですけど、練習全然できてないんです」
と、ジャズの「ストライド奏法」の練習曲として編曲されている楽譜を広げて弾き始めると…
なるほど、確かにミスタッチや弾き直しがたくさんだ。
でもね、私は気づいたよ。
Sちゃん、弾き始めて最初から最後まで、一度も楽譜を見なかったね。
途中、ややこしい音づかいやこみいったアドリブフレーズなんかで迷いそうになっても、一生懸命に頭の中で思い出して、ついに楽譜へ目を向けることはなかった。
だけど、曲が全部頭に入るまでって、かなり練習しないとそうは出来ないはず。
暗譜するほどたくさん練習した証拠だ。
「だって…左手の『ストライド』がすごく広範囲で難しいんで、手を見てないと命中しないから…」
とSちゃんは言ってますが、そこがSちゃんらしい、真面目というか、素朴でいい所だなあ、と思います。
努力しても、それを苦と思わない。決して悲壮感を見せない(自分も感じてない笑)、大らかな良い資質だと思います。
これなら何事もちゃんと乗り切っていけると思うし、大学入試も、ヒバリ先生的には心の中で合格させてるんですが。
さてどうなるでしょうね。
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