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HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

雨の日曜日

2010年02月09日 | レッスン日記(小中高生)
M3ちゃん(小5):
先週は体調不良でお休みでしたが、今日はめでたく復活しました

ヘ長調の「旅愁」、ややこしい伴奏の弾きにくい曲でしたが、がんばってクリアしました。

さて、ヘ長調の次は短調・・・「イ短調」です。
テキストには、長調と短調のコードがいくつか例として挙げられています。
CとCm、FとFmなど。
M3ちゃんは、コード奏法には慣れているので、この辺はお手のものです。
「ふつうのコードとマイナーコードの違い、わかるよね」
「うん。真ん中の音でかわるんだよね」
音の響きも反射的に聞き分けられるので、マイナーコードは大丈夫!

テキストには、練習として「雨の日曜日」という、編者オリジナルの曲が載っています。
C、Cm、F、Fm・・・と、コードが次々にメジャーからマイナーへと変化し、メロディーもそれにつれて、光がかげりを帯びるような、寂しい感じの曲です。
なにしろ、タイトルからして「雨の日曜日」ですから・・・
せっかくのお出かけ予定も何もかもパァになった、悲しい雨の日曜日・・・
小学生のみんなには、あまり人気のない曲です。

コードの練習のための課題なのでメロディーも簡単、ささっと弾けそうなので、M3ちゃんには「いっぺんに両手で弾いてごらん」と言ってみました。
すると、なんとM3ちゃんは、初見で一気に弾けてしまったのです。
「すごい!初見で、もう○だよ!」
先生は、M3ちゃんの楽譜に 大きな3重丸をつけてあげました。
「このフレーズ、好き
えっ、何て言った?
「このフレーズ、好き・・こういう、何ていうか・・・」
なんとM3ちゃんは、この静かな曲の、穏やかに歌うようなフレーズ感が好きだというのです。
「そうか・・・M3ちゃんは、美しい曲が好きなんだよね」
「うん
そう。人は見かけによらない。
いくら食いしん坊で騒々しいふざけ屋だからといって、見かけで判断してはいけない。
M3ちゃんは、実は見かけより大人っぽく、うっとりするような、静かで美しい曲が好きな乙女なのです。

「そうだったね。M3ちゃんは、美しい曲が好きなんだったよね。・・・ところでそろそろ、発表会の曲も考えなきゃいけないんだけど・・・そうね、感じでいえば・・・」
M3ちゃんのテキストをパラパラめくってみながら、先生は言いました。
「ほら、こんな感じかな?『パッヘルベルのカノン』とか」
「あっ、知ってる。コレいいな
「じゃこれやる?」
「うん」
「実際に弾くなら、これだけの楽譜じゃすまないよ?もっと増えるし難しいよ」
「うん、いいよ」
うわあ、すごいよ、M3ちゃん すてきな曲が見つかったね
今年の夏は 一気に大人っぽくバージョンアップだ~\(^O^)/

音階練習

2010年02月09日 | レッスン日記(小中高生)
Mちゃん(小5):
バーナムの「走ろう」という課題が宿題になっていました。
ニ長調の音階を、16分音符でくり返し上下するというものですが、
「速く弾く。10秒以内で」というのが、今回の課題です。

「10秒以内、って、10秒も入るの?」とMちゃんがきいたので
「うーん、10秒はダメ」
「じゃ『10秒未満』かな?」
「そうだね。10秒未満。9.××・・・とかなら合格」ということにしていたのです。

「じゃ計るよ。いい?」
Mちゃんがピアノの前に座ったとたんに、先生はを開いて「ストップウォッチモード」にしました。
「えっ、もう?」
「そうよ。宿題でしょ」
Mちゃんは弾きましたが、これじゃ全然ダメです。
指使いが一定してない。フォームが整ってない。両手がそろってない。16秒ぐらいかかってる・・・
はっきり言って、練習ができてないんです。
とはいえ、小学生が、超メカニックの音階練習を一人で的確におこなってくるというのは、これもはっきり言って不可能と思われます。
そこで今日は、一緒に音階の練習をしました。

16分音符は、4つずつ(つまり1拍分ずつ)「ケタ」でつながれて1まとまりになっています。
その、1つのまとまりごとに、最もなめらかで最も効率のよいムーブメントを見つけ、1フレーズとして それを手に覚えこませます。(まずは右手だけで)。
指をクロスさせたりするときに、動きがぎこちなくなったり 一息でできなかったりするので、1フレーズごとにそれを見つけ、完全になめらかに弾けるまで工夫→練習します。
こうして、1つずつのフレーズを仕上げていき、次に2つのフレーズを続けて弾きます。
2つ続けると、つなぎ目がギクシャクしてしまうので、今度は2フレーズを1フレーズとして 全体をなめらかにできるように練習します。
このようにして、フレーズを徐々につないでいき、最後に全体つなげて、一息で弾けるまでに練習します。
今度は左手です。先ほどの右手と同じように、1フレーズ→2フレーズ・・・とつないで、全体まで練習します。
最後に、両手合わせて弾きます。すると、片手ずつではなめらかに弾けていたものが、またまた ちっとも揃わず、指も間違えたり、さんざんなできばえになります。
これは、指換えおよび クロッシングのタイミングが、左右の手では違うため、さっき練習したムーブメントの流れがうまく使えなくなるためです。
今度は、左右合わせて、また1拍分から地道にムーブメントの研究・・・

と、このように、音階練習というのは、大変奥の深い、そして難しいものなのです。
Mちゃんの「10秒未満完成」の宿題は、来週に持ち越されました。
今度は練習のやり方がわかったので、なんとかがんばってこれるのでは・・・

Mちゃん、がんばってね。