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脳貧血について・・・

2015-11-08 17:38:08 | 知識やスキル
一般に貧血は、「赤血球が少ない」状態と考えていいでしょう。

酸素を運ぶ赤血球が少ないので、酸欠・・・とまではいかなくても、
息苦しかったり、すぐに疲れたり・・・


脳貧血は、脳が酸欠状態になることです。

脳が酸欠になるのは、脳への血流が少なくなったから、ということになります。


よく挙げられる例が、「学校の朝礼で、倒れた」」というヤツですかね。

実は、大道芸ワールドカップの救護にあたっていると、ときどきコレに立会います。


なぜ?起こるのか?

ということですが、

脳は、心臓より高いトコロにあります

なので、重力に逆らって血液を運ばなければなりません。

普段は、なんともなく出来ているこの血液循環なのですが、
これがままならなくなると脳貧血を起こします。

脳貧血は、小さい子供や高齢の方によく見られたりします。
大道芸ワールドカップのときは、年配の方でしたね。


血液は、心臓から全身に送られます。
脚(足)の方は、下に行くので、送りやすいですが、戻ってくるときは、
重力に逆らわなくてはなりません。

心臓は、「送る」のは得意ですが「戻す」のは不得意だったりします。

血液が心臓に戻ってくるには

胸腔が陰圧であること(通常、陰圧なので陰圧を維持できていること)

さらに、脚(足)から戻ってくるには、脚の筋力が必要です。


高齢の方は、筋力が衰えてきていて、血液を戻す能力が低くなっている可能性があります。
(小さな子どもは、筋力が発達していない)


普段は、何ともなくても(大道芸のようなイベントなど)出掛けた際に、
よく歩き回ると・・・

当然、脚は筋肉を使うので、酸素を要求します。
心臓は、血液をたくさん送ります(心拍数の増加)。

ところが、戻す力が弱いので、送った分に見合った血液が戻って来なかったりします。

その状態で、全身に血液を送り続けるわけですから、脳への血流が不足してきます。
そうなると、脳貧血が起きたりするわけですね。


脳貧血で倒れると、最初は意識がありません。

なので、当然まわりの人は慌てます。

しかし、倒れると、

足 心臓 脳 の高さが同じになります

血液が循環しやすくなります(足を上げると、さらに脳に血液が行きやすくなります)。

ということで、ほどなく意識は戻ります。
大道芸ワールドカップの救護をしていて「人が倒れました」と呼びにくる人がいて、
その人に連れられて、現場に行くと・・・すっかり元通りということがあります
(というか、いままで全てこのパターン)。

もし、呼びに来て、それから行って倒れたままだったら
「心停止」の可能性が高いとみていいでしょう。


ただ、意識が戻ったとしても、すぐに起き上がると、再び脳は、心臓より高い位置にくるので、
またすぐに意識を無くしたりします。


こういうときは、すぐに起き上がらせず、その場でしばらく横になったままでいてもらいましょう。
本人は、恥ずかしいかもしれませんがね。まわりの人でフォローしてあげましょう。

ここで、椅子とかに腰掛けさせたりすると、足・心臓・脳の位置関係は、
立った状態とさほど変わらないので、脳貧血起こす可能性があります。

横になって顔色が戻ったら(必ずしも蒼白ってことはないですが)、
上体を起こしてしゃがんだ姿勢でもうしばらく・・・ですかね。

大丈夫、となっても救護所等があれば、その後も少し横になってもらった方がいいかな?
と思います。


以上、少ない経験のなかから述べてみました













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