Heart and Aqua

優しい時間~ゆっくりしていってください。

記憶のかけら

2007-07-07 | こころ
七夕のお願い事、しましたか?

7日、こちらはなんとか雨は降りませんでした。
織姫と彦星の、1年に一度の再会も叶ったことでしょうね。

みなさんの願いが叶いますように・・・・



『明日の記憶』という映画をTVで見ました。

泣きました・・・・

働き盛りの49歳の人が、突然、若年性アルツハイマーと宣告され、
そこからの日々が綴られています。

この病気は30代~40代、まれに20代の方でも起こりうるそうです。
見ていて、ほんとに身につまされてしまいました。

自分の記憶がどんどん不確かになって、
ついさっきのことも思い出せなくなって。
すっごく不安だと思います。

仕事も、途中でやめざるを得なくなって、
何にもかもすべて、自分の思うようにできなくなって。。
自分が自分でなくなる、
それがどんなものなのか、きっと想像もできないくらい辛いことだと思います。


でも、それを支える彼の妻の姿にも、また涙してしまいました。

最後は彼女が誰なのかもわからなくなったご主人を見て涙する姿は
ほんとにせつなく・・・



人の記憶というのは、不思議です。
小さいころのことはほとんど覚えていないのに、
ふとした瞬間に、鮮明に思い出したり、
あるいは、何かのきっかけで、自分のいいように書き変えて覚えていたり。

それでも、人には、思い出したいこと、出したくないことにかかわらず
何らかの記憶が必ずあるのだと思います。

それが一切なくなってしまう。

昨日までの記憶も、明日から紡ぎだすであろう記憶も。。。

でもこの物語は、
思い出が消え去ったとき、一番大切なものが見えてくる、といっています。

それは、夫婦の愛や家族の絆や、もっと無限の人の愛や・・
それらは、元気に普通に過ごしていた日常では忘れているけれど、
そんな、今まで見えていなかったものが見えてくる、っていうことなのでしょうか。

昨日までの記憶はなくなっても、明日の記憶がみてくる・・
そんな風にいってるのかもしれません。



人は記憶のかけらを頼りに、日常を過ごしているけれど、
それがなくなった時に見えてくるものは何なんだろうって
そんなことを考えさせてくれた映画でした。

もし、自分が、または家族が、だんだんと記憶がなくなってしまったら、
自分はどんなふうにふるまうことができるでしょうか。。。