霜恋路日記

【しもこいじにっき】
ロマンチックな名前「恋路」という場所においての出来事です。これは正真正銘本当の地名です。

中小建設業のこれから

2005-03-08 18:29:31 | 経営/法律
 建設業界は今後業者数は減少しその従業員もおのずと減っていくことは久しく云われている。現在約600万人の建設従業者数は今後4割減少、事業所も3割減少するといわれている。その要因は
1、国、地方公共団体とも公共工事の抑制を図っており今後も抑制が続くこと
2、三位一体政策により、中央から地方へ権限委譲が広まり、財源の使い方が福祉等に重点化する可能性がある
3、国の借金が17年度末には約540兆円を突破するほど大きく財政的に建設投資に向ける余裕がないこと。
4、社会資本基盤の整備が不足から充足に変わったこと
5、先進国に比べ建設投資額がGDP比2割と発展途上国並で高いこと

 これまで、総合経済対策・緊急経済対策等で国債の大量発行で、地方の景気の下支えをしてきたが、それは困難になり、先進国並の建設投資となれば事業所は3割は減少するのではないかといわれている。
 
 その逆風に耐え、生き延びる方策はあるのかといえばこれも難しい、一般的には、①農業への進出、林業への進出。②介護サービス産業への進出。③環境・リサイクル産業への進出。④IT産業への進出。などいわれているが、

 ①農業にしても、FTA交渉の拡大で農産品の今後の価格がどうなるか国内農業の縮小化が目に見えている中での進出するにはかなりの独自性・独創性となおかつ価格競争力がないと海外の農産品と太刀打ちできないのである。生半可の進出はいずれ淘汰されると思える。
②介護サービスへの進出もすでにあらゆる業界から参入しており競争が激しくいかにサービスと価格面で優位性を保つかでお客の獲得すが左右されるので専門性をいかにうち出せるか
③リサイクルもすでに産業廃棄物業者が先手を売って進出しており、それ相当の設備投資をして顧客獲得し固定化している。環境の循環化として炭焼きや竹炭製造を行っているが、市場が狭く、汎用的なニーズがなくなかなか企業化しないケースが多い。
④ITについても建設業界とどうつながりがあるのか、図面設計上での活用ができるのか工事現場をIT化できるのか産学連携をしていく必要があり今後の市場として参入価値を見極めていく必要がある。
 
 いずれにしても新分野に進出していくには市場に具体的にニーズがあるのか、またニーズが造れるのかよく見極めて、限られた資本の投資をしていくしかないのである。今まで不況の中で資本を減らしており資金が乏しい中、アイデアと小資本で新市場を開拓していく、しなんの業が求められるきびしい時代に突入すると鑑みられる。それが危惧に終われば良いと思っているしだいである。