感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

立場が違えば思考も変わる・・・真相を知ることの責任。

2013-11-11 20:02:48 | その他
週明けの月曜日の朝はヒンヤリとした空気に包まれた倉敷市。

上着を一枚多めに羽織り出勤。

今日は11月11日と「1」が並ぶ日ということもあり、各地で其れに肖ったイベントも色々あるようですが私自身は何もなし。

可もなく不可もない淡々と歩む平凡な一日が人生の中で何より幸せな事だと感じれる心を忘れることなく取組まねば・・・

そんな一日は大工の「しんちゃん」、「まっちゃん」と一緒にゼネコンさんからの依頼をいただき総社市の某介護施設へ改修工事に向います。

今回は入居者の方が過ごす部屋を一部屋まるまる改修、基本的にゼネコンさんからの依頼のある現場は社長が担当してくれていて打ち合わせや材料、業者さんの手配などは社長が全て取り仕切るので私は楽チン。

工事の進行なども事前に打合せしてくれていて、「決まったことを決まった様にやる事」が私の今日の仕事。

あたり前の事ではありますが、決まった事をそれ以上にも以下にもせず忠実にやり切る事は意外と難しいもの。

しかし、エンドユーザーさんの希望、工期、業者間の連携、工事のコストなど色々な要因が絡まった上で決まった決定事項を覆すような事があっては為らないのは集団が大きくなれば成るほど大事ですからね。

そんな全ての事情が詰まった紙が設計図、この図面を元に着実と工事を進めて行かねば、決まった事と違えば最後に困るのは元請さん。

エンドユーザーさんの希望は全てが元請さんが管理するのが一般的。

専門的な知識でのアドバイスはしても、其れを実行して良いか、どうかは元請さんの判断に委ねるのが下請業者の常。

当社も十数年前は多くの取引業者さんから仕事をもらう事が多く、20代前半の若かった自分には元請さんの言うことが解らない事も・・・

「こうすれば、もっと良くなる」、「ここは絶対にこうするべき」など色々な思考が頭を巡り、其れを受け入れてくれない元請さんの事を嫌う時期もありました。

今思えば、其れは私たちの勝手な言い分であり、エンドユーザーさんの希望に沿うものではなかったのかもしれません。

歳を重ね、自社で仕事を受注し、エンドユーザーさんの希望を聞く立場になった現在では当時の元請さん、監督さんには申し訳ない事をしたなと反省しています。

そう、自分の理想だけを追うなら自分で仕事を受注すれば良いのだと、これに気づくまで10年。

其処から3年かけてやっと自分で「家づくり」の受注ができるようになった今だから解る、元請さんの苦悩・・・

一旦、依頼を請けたなら、その苦悩を少しでも軽減させれる下請け業者でなければと強く感じます。

さて、午後からはお世話になっている備前アルミ建材さんに連れられ玉野市の住宅へ駐車場の新設の現地調査。

アルミのカーポートを新設するついでに駐車場の床もコンクリートにしたいとの希望に先ずはコストの提示をさせていただく事に・・・

まだ、計画の段階ですが、現在では無くてはならない車。

これで少しでも暮らす人が今まで以上に快適なカーライフを感じてもらえれば、それは私たち「作り手」の幸せでもあるのですから・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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