感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

お客さんの笑顔で報われる仕事ができる幸せ

2012-09-29 21:25:56 | その他
誰もいない会社のデスクでひとり、2012年の9月も何とかやり遂げた感に浸っています。

月末という事で書類の作成などを続けており先ほどやっと、ひと段落。

そんな週末の土曜日は朝から岡山市北区の某施設さんへバリアフリートイレの手摺などの取り付けに向かいます。

こちらのトイレは車椅子でも利用できる程の広さに、ステンレスの手摺も2個装備していて一見万全に見えるのですが・・・

実は使用する人に依ってはこれだけで足りない場合もあるとの事で今回は、便座に腰を下ろしてからの転落防止に背もたれ肘掛け付きの部材と、前に倒れないようにするアームレストを取り付けます。

この手の部品は実用性が何より大事で部品の脱落やガタツキがあっては成らないと、其れに伴い部材の固定も万全を期しての施工で望みます。

写真はそんな中、最後の部材アームレストをタイル壁に取り付けする為にドリルを使って固定用ボルトの穴を空ける職人さんの姿。

「こういった仕事は焦ったら負け」と丁寧にそして確実に部品を取り付けてくれている姿が印象的でした。

仕事が早い事は決して悪い事ではありませんが、その作業を焦らず急がず丁寧な施工をした上で、なお早くなくては意味がありませんからね。

こちらの工事もひと段落付き、午後からは倉敷市玉島でのファースの家新築現場でお施主さんとの打合せ、段々と形が見えてきたので、細かな部分の納まりなどを含めて仕上に向けての打合せをさせていただきました。

今日の打ち合わせで大方の部分が決まり、大工工事の方も先が見えてきたので週明けにでも未定だった部分の材料も揃えて行かなくては・・・

その打合せが終わった後に倉敷市茶屋町で食卓テーブルの加工の依頼を受けていたお客さんの元へ加工が完了した食卓テーブルをお届けにあがりました。

幅の狭かった無垢材のテーブル2枚を1つの幅の広いテーブルに加工する作業でしたが、最初は随分と新しいのを買おう?どうか?と迷われたようです。

本日納品させていただいたテーブルの出来栄えに満足していただけ喜んでもらった事は何より私たちの喜びでもあるようです。

引き続き週明けからのトイレの改修工事の方でもお客さんの笑顔が見れるよう全力で取り組んで参りますのでどうぞよろしくお願いします。

さて、書類の作成などもひと段落したデスクの横には見積依頼の図面と書類が見えていますが、今夜は其れを見なかった事にさせていただこうかと・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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私が思う「ブランド」の定義とは・・・

2012-09-28 20:49:09 | マンションリフォーム工事物語
めっきり涼しくなった倉敷ですが、今日も無事に一日暮らせた事に先ずは感謝。

日の暮れるのも段々と早くなり、夕暮れの風が体に心地よく感じる時期となり元々、私自身が夏より冬好きな性分なので是からの季節がとても楽しみでもあります。

そんな一日のスタートは岡山市の某マンションへ建具の吊り込み作業に向かい、先日の敷居の取替え現場ではありますが、今日はキッチンの下にある収納の扉を吊り込みました。

この小さな扉2枚の修理にも意外なドラマがあり、今日はこちらのお話を・・・

こちらの扉は最近では内装建材の多くを占めるMDFボードを下地に上から化粧シートを貼ったつくりになっています。

このMDFは木質繊維を接着剤を混ぜて圧縮してつくる工業製品なのですが、木材特有の反りや乾燥に依る割れなどがないのがメリットではあるようですが・・・

強度が少ない為に長期間の使用に依り、扉の角や細工のある場所がボロボロになってしまっていました。

当初、現地を確認させていただいた時、扉には大きく某有名住設メーカー名が記されてメーカーに問い合わせれば直せるものだと思っていたのですが・・・其れは甘い考えでした。

早速、メーカーに問い合わせたのですが、メーカーが言うには、このマンション用に特別に広島で製造したキッチンなので同じものは出来ないし、今は設計図もありませんとの事。

しかし、私の中ではこの答えは想定範囲なので腹は立ちません。

住設メーカーさんのいつもの事でこの手のやり取りは過去に何度も経験しているからです。

早速、町の建具屋さんで新しい扉を作る方法とシート屋さんにシートを張り替えてもらう相談して2通りの工事を検討。

結果はシート屋さんで痛んだMDFを特殊な工法を用いて修理した後に新しいシートを貼ってもらい、元々貼られていた住設メーカーさんのエンブレムも貼っておきましたよ。

こうして最後に頼れるのはやはり地元の業者であることをつくづく思います。

「形あるもの皆壊れる」是はあたり前の事でここを責めるこはお門違いなのですが只、壊れた先の保障、修理体制が万全であるかどうかは大きなポイント。

「新しく良いものをつくる」これは「ものつくり」で成り立つ会社なら当然、しかし後々のメンテナンスがきちんとできる体制がないと・・・

世間の風潮とは違いますが私の中で「ブランド」の定義とは決して標章や銘柄でもなく増してデザインでも価格でもないのです。

「つくる手」が利益を得るため、世に出した「もの」のアフターが何時までもできるサービスがあって創めての「ブランド」だと考えています。

デザイン、価格、使い勝手、宣伝と「もの」を売るまでの手法は日々、研究開発され進んでいますが・・・しかし、売った後のアフターが余りにもお粗末では残念に思えてしかたありません。

そう思えば「ブランド力」を手に入れる方法は、正に「売った後」にあるようですが・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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若手職人の育成は未来の明るい住宅業界の礎では?

2012-09-27 20:33:27 | 林俊文の想い
今日も気が付くとこの時間、明日がもう金曜日と言うことに焦りを覚えながらも今夜もパソコンの前に座ります。

そんな一日も倉敷市玉島でのファースの家新築現場で大工作業に取り組む傍ら、別件の塗装工事に塗装屋さんを現地へ案内したりと慌しくもありがたい一日を過ごす事ができたようです。

段々と形になってきたファース家の新築現場では4人の大工さんと4人の左官さんが現場で作業を進めてくれています。

そんな当社の左官さんは岡山市北区の寺門工業さん、社長とは義理の兄弟という事もあり長年共に当社の家づくりを支えてくれた頼れる左官さん。

腕も人柄も良い職人さんを多く抱えている業者さんではありますが、段々と「左官」という職種では若い職人さんを見かける事が少なくなった様でもあるようです。

外装、内装と段々と乾式のものが増え、手間も工期も短縮できる事から仕事が減った左官業。

修行の厳しさも去ることながら天候に左右される事も多く、日当月給で給与をもらう事が多い家づくりの職人の世界だけに生活も不安定になりがちなのが問題なのですかね。

この辺りの改善は様々な工夫が必要ですが、「左官」に限らず「家づくり」に携わる若手職人の育成は是からの課題なのかもしれません。

ハウスメーカーやビルダーなどでは、信じられないような「単価」で働いている大工さんの話を聞く事もあり、こういった流れの中で段々と職人の魅力は無くなっていくようにも・・・

是からの若い職人を育てることは私たち地域の工務店に限らず、大手ハウスメーカーなどが取り組んでくれればありがたいのですが・・・

ハウスメーカーが専属の職人を抱えない理由は何故か?そこに大きな疑問を感じてしまうのは私だけでしょうか。

これは建築中、これから家を建てると言われる一般の人からよくある質問のひとつで「ハウスメーカー」の大工さんって「メーカー専属の大工」?「地元の大工」?と聞かれます。

前者ではない事が多いようですが、その家づくりには全く関係ないのに同じ質問をされる私は、こう言った場合に何とお答えしておけば良いのでしょうか・・・

さて、写真は倉敷市玉島でのファースの家新築現場の外装ですが、今日でラス網張り、コーナー定規、目地定規などの準備も整いいよいよモルタル塗り開始直前。

明日から左官さんの為にも天気が続いてくれれば良いのですが・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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兄弟、姉妹がいつまでも仲良く居てくれる事を願う親心

2012-09-26 20:57:09 | 家族・子育て
出会う人誰も皆、とても良い笑顔を見せてくれる事に幸せと充実感を感じています。

国民の三大義務のひとつとされる「勤労」ではありますが「義務」として仕事をしている感覚の人は居ないに等しいようにも・・・

そう普通は自分の為、そして家族の為と生活を成り立たせる手段として働いているのが現状ではないでしょうか?

しかし「仕事」という場で、生活を成り立たせる以外の事柄を求める事ができるのはありがたい事です。

さて今日も大工の「まっちゃん」、「しんちゃん」、「小野くん」は倉敷市玉島でのファースの家新築工事現場で大工工事に夢中。

私は朝から先日まで工事していた岡山市の賃貸住宅改修現場の後処理に奔走し、その足で自分の住む地域のコミュニティーハウスの襖の張替計画の話をいただき現地を調査。

今回は保育園、幼稚園に入る前の小さなお子さんが定期的に集まる会からのご依頼。

こちらの「会」には家の長女や次女も入会していた時期もあり、その当時お世話になった事の恩返しとしても襖の張替えから「笑顔が見れる仕事」をお届けできるべく努力しますので宜しくお願いします。

その後、来週より工事の始まる物件の木材を加工したりと会社でゴソゴソとしつつも、午後からはやっと倉敷市玉島の現場で大工さんたちと合流して大工工事に取り組みました。

写真は家の三女「みーちゃん」と末っ子長男の「けいくん」です。

まだまだ小さいと思っていた「みーちゃん」ですが弟、「けいくん」の世話を焼く姿は立派なお姉さんのよう。

体を動かせて遊ぶのが好きな「みーちゃん」に必死で対抗しようとする「けいくん」の姿が見受けられるのですが、まだまだ「お姉ちゃん」には勝てない様子に、最後は弟を慰める姉の姿があります。

兄弟、姉妹が仲の良い事は親としても、本人たちにしても何より幸福な事かもしれないようで、今後も4人の子供たちが変わる事なく、いつまでも仲の良い「姉弟」で居てくれる事を接に願います。

その為には親父は少々、嫌われる覚悟が必要そうですが・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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「棚」を作る時の落とし穴

2012-09-25 19:32:13 | 住宅新築現場物語
今日も気持ちの良い気候の中、スタッフ全員で一丸となり「家づくり」に取り組んでました。

そんな一日のスタートは倉敷市玉島でのファースの家新築現場にて書棚の製作作業に取り組みました。

天井から床までの壁一面の書棚ということで、つくり応えも抜群ですが、押入れの棚やらクローゼットの棚、小物を置く棚、衣類棚など色々と建築工事で取り付ける事になる「棚」なのですが・・・

この書棚が一番気を付けなければならない「棚」でもあり時々、見かける書棚の失敗で多く見受けられるのが棚の厚みと素材。

書棚という事で「本」を置く事が前提の筈ではありますが、この「本」の大きさだけに捉われすぎて何冊もとなると相当の重さになる「重量」がスッポリ計画から抜けてしまっているケースが・・・

その重量に耐えきれず「棚」の中央が重みで沈んでしまっているお家を今まで何軒も見てきました。

この様な「棚」のサイズや素材などは、其処へ置く「もの」の重さも十分に吟味してやらないと成らないようで、この辺りは棚に置くものが決まっていれば工務店やハウスメーカーの方に伝えておくと良いでしょうね。

さて、こちらの現場では大工の「しんちゃん」、「まっちゃん」、「小野くん」の大工さんがコツコツと懸命に内装の造作工事を進めています。

外装の方も昨日より左官さん数名が入りラス網と呼ばれるモルタル下地の骨ともいえる部材の張り付け作業が始まっています。

内装にしろ、外装にしろ、どれも一朝一夕では成らない「家づくり」の作業だけに日々の努力の積み重ねがとても重要。

最後は皆が笑顔で向かえる竣工になるべく明日も努力を続けていきましょう。

さて、もう一人の大工の「のぶくん」は作業場にて昨日、引き取りしてきた「食卓テーブル」の改造に取り組んでくれています。

こちらも今週中には塗装まで仕上げて早くお客さんの元へ納品できるよう努力しなければ・・・

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