驚くことに
トランプの国家非常事態宣言に対して出された法案「国家非常事態は無効」という法案が、下院のみならず上院を通過
したとのことです。
トランプ氏、ツイッターに「拒否権!」と投稿、米上院「非常事態宣言」無効決議案を可決:毎日新聞2019年3月15日 19時08分
トランプの大統領選挙時の公約らしいのですが
メキシコとの国境沿いに壁を建設するとしていましたが、大統領に当選した2年後の中間選挙(2018/11)で民主党が下院で過半数を握ることになり、壁建設費用の予算が下院を通過しないと知るやトランプは、中間選挙から3か月後に国家非常事態宣言(2019/02/15)を出し、国会の承認を得ないで済む非常手段を取りました。大統領の権限内で行なえる宣言だったのです。
これが職権の乱用だとか憲法に違反するなどで訴えられ、国家非常事態は無効という法案が下院に出され下院を通過(2019/02/26)していました。しかし過半数を共和党が握っている上院を通過するのは難しいと思われていたのです。
ところが上院での決議で、共和党から造反議員が出たため、上院を通過(2019/03/14)しました。
現段階では
- 2019/02/15 大統領が国家非常事態宣言を出したものの
- 2019/03/14 同宣言が無効との法案が下上院を通過した
という段階です。もちろん大統領が署名していないので、法として実施されていません。
まだ出ておりませんが
トランプは、署名をせずに拒否権を行使する予定で、そのばあい法案は再度下院と上院へ回され、2/3以上で通過しなければなりません。これこそ難関でしょう。
いまヨーロッパを見渡せば
- イギリス議会がEU離脱問題で紛糾し
- フランス全土で大混乱に陥っています
それぞれ深刻な問題ですが、アメリカのほうが大きな影響を与えるかも知れません。
英仏米が
「この難局をどう乗り越えるか」というのを評論家風に表現すると、「対岸の火事はおもしろい」ということになるのでしょう。
さてさて、皆様はどう思われますか。