ある国を知りたければ、その国の政界を知るのが一番。そこでは、見えなかった何かを発見することでしょう。よって日本を知るには、日本の政界を知るのが手っとり早いかも知れません。
ただしその国の全体を大まかに知った上で現在の政界を知るという順序が大切で、先に政界だけを知って全体が分ったと錯覚するのだけはいけません。
これは私たちが外国を理解するときにも注意すべきことでした。
日本の政界には、大きくわけて
- 烏合の巨大集団・・・・もちろん自民党
- 別個の弱小集団・・・・離合集散をくりかえす野党
があります。
詳しく言えば、
- 「小さい集団」が連立して政権を獲得した短い時期がありましたが
- 概して言えば、ばらばらの寄せ集め集団に過ぎなかった自民党が、ぎりぎりで分裂を回避してきており、比較の問題として、こちらのほうがまだマシとする日本人が多かった
と言えるでしょうか。
■ついこの間、長年の自民党一党色・奢りの自民党を倒して民主党政権が成立しました。
- ちょうど平安時代の末期、「平氏にあらずんば人にあらず」とする奢りの平家を倒して源氏の鎌倉幕府が成立したことを想起させます。
- ちょうど鎌倉時代の初期、せっかく腐敗平氏から政権を武力奪取した武士政権・鎌倉幕府でしたが、恒例の疑心暗鬼・内部対立が勃発、3人の将軍の不穏な死が続き、たった3代で源氏政権が終わり、実権は北条氏〔先祖は平氏か?〕へ移りました。
平安末期~鎌倉初期
- 平氏(清盛など)→源氏(鎌倉幕府)→平氏(北条氏)
平成の政権
- 自民党→民主党→自民党
似ていますね。
- 平氏が腐敗し、10年ほど源氏政権が続いたものの、再び平氏が復活しました
- 自民党が腐敗し、3年ほど下野しましたが、再び自民党が復活しました。
そういえば
平家が滅亡したとされる「壇ノ浦(山口県:旧長州藩)」が自民党の有力者を輩出しているのは、奇妙な偶然でしょうか。
さて復活自民が、どうなるか、注目したいものです。再び、避けられない腐敗体質へ埋没か、それとも・・・・
民主党、旧社会党に先祖返り ピケとヤジで審議妨害 派遣法改正案採決先送り
衆院厚生労働委員会は12日、与党が目指した労働者派遣法改正案の同日の採決を先送りした。反発する民主、共産両党に配慮した。だが、渡辺博道委員長(自民)が改正案の質疑終了を宣言したことに民主党はピケを張るなどの審議妨害で徹底抗戦、渡辺氏は首などを負傷した。与党は19日には採決に踏み切る構えだが、旧社会党に先祖返りした民主党などによる激しい抵抗が予想される。(山本雄史、沢田大典):izaニュース(産経新聞)2015.6.13
「先祖返り」とはおもしろい表現。
ある人は、まともな議論ではなく、形式的な議論をかさね、時間切れになりそうになったら採決に持ち込む、これが強行採決だと言います。
しかし反対の質疑を行なったのだから、「強硬採決」ではないとする人もいます。議場への入室を阻止するなどの「暴力行為」は、たしかに健全とは言えませんが、かつて日本にもありましたし、台湾の立法院では今でもあるようですね。
しかし一方で、数の力で議論を形式的にしている側も又、いわば「数の暴力」を行使しているとも言えます。
- いたずらに議論を長引かせて廃案に持ち込む
- 数の背景で、強硬に通過させようとする
どちらが問題なのでしょうね。
パックンは、「強行採決」ではないから「怖い」、という見方も示しています。