各地から今年の冬〔2015/12-2016/02〕が暖冬になりそうという証拠を示すたよりが、どんどん伝わっています。
まず気象庁から
まぁ2~3日先の天気さえ当たらないので2~3ヶ月先を予想するのは大変でしょうが、どっこい事実は意外にも、その逆かも知れません。
2日後に雨が降るか降らないかよりも、2ヶ月後に気温が上がるかどうかのほうが、予測しやすいのかもしれませんね。これは蓄積したデータを統計処理することから考えて、妥当なところです。
これをみると、平年の気温にくらべて、西日本では気温が高くなる確率が50%以上、南西諸島では小さくて分りづらいのですが「真っ赤(60%)」のようです。東日本ではまずまず平年並みというところですか。
これなら、暖冬の予測がでてもやむを得ません。
つまり今冬は「暖冬」ではないか、ということですが、それはあくまでも平均してそう言えるという意味であることに留意しなければいけません。
「暖冬」とは言って、ぐっと冷える期間と暖かい期間が繰り返され、平均して「温度があがる」という意味であることをお忘れなく。むしろ雪崩(なだれ)や洪水の心配が強いのかも知れません。
そのうちに、とは言っても100年後くらいですが
北海道でも「サンゴ礁」が見られるかもしれません。そのころ沖縄のサンゴが全滅しているだろうというのが大方の予想ですが、私は高温に耐えられるサンゴ種が必ず出現するだろうとにらんでおり、相変わらず沖縄でもサンゴ礁が見られる、と考えています。100年後ですから、この目で確かめることはできませんが(笑)。
日本各地
雪不足でスキー場が困り6年ぶり暖冬予報、開業遅れも〔朝日新聞 2015年12月12日〕
イギリス
一般に西ヨーロッパの緯度は高いので、冬は寒いと思われがちですが、西側を北へ流れる暖流の影響で、緯度の割には気温はそこそこ高いようです。下図を参照ください。
ホワイトクリスマスを期待しているかたもいると思いますが、今年の12月はこの100年以上で、もっとも暖かい12月となる見通しです。季節外れの暖かさで、スイセンが花を咲かせ、クリスマスの買い物客も、シャツ1枚という軽装、スケートリンクも溶けています。〔BBC ワールド・ニュース NHKBS1 2015/12/17〕
100年間で最も暖かい12月になるだろうという予想です。
カンブリア地区でしたか12月に入って3回目の洪水に悩まされているようで、人の背丈くらいまで浸水して、死者数こそ報道されていないものの、かなり深刻な状況です。
ロシア(モスクワ)
今年の冬のモスクワの気温は、過去80年来最高となっています。20日の気温は9℃。これまで最も暖かかった1936年の冬を上回る気温です。〔ロシアTV NHKBS1 2015/12/23〕
広くて一言では言えませんが、夏はいいとしても冬のロシアは大変だろうと思われます。しかし今年の冬は別で、80年来最高の気温を記録しそうで、北海道より暖かくなることがある、のでしょう。
西ヨーロッパ
北欧やヨーロッパ西部でも暖冬が続いています。スペインでは気温が異常上昇し、森林火災が起きています。〔ロシアTV NHKBS1 2015/12/23〕
そうなんです温暖化で気温が上がると、雨が少ない地域では森林火災が発生しがちなのです。交通の便が悪い地域でヘリコプターが飛べない天候の場合は、一旦燃え始めると、なすがままで自然鎮火を待つしかないことがあるようです。
ヨーロッパと日本の緯度をGoogleEarthで比較してみましょうか。
スカンディナヴィア半島〔西からノルウェー・スウェーデン・フィンランド〕は、モスクワ(ロシア)より緯度が高くて寒いはずですね。もちろん東京より遥かに高いのですが、気温を比較すると・・・・〔原典:オスロ モスクワ・東京〕
緯度としては、「オスロとモスクワ」の関係が、「東北と東京」の関係と同じで、緯度差5度ですが、南とはいえ内陸部にあるモスクワのほうが北にあるオスロより寒いことが分ります。
ただし今年の今、2015年12月に限れば、暖気が西ヨーロッパを迂回してモスクワ方面へ押し寄せており、気温が逆転して内陸部にあるモスクワのほうがむしろ暖かいようです。〔出典:オスロ モスクワ〕
いずれにしても、エルニーニョ現象のため2015~2016の冬は暖冬になると見ておいたほうがよろしいようです。
これを見るだけでも、自然災害は日本だけに起こるのではなく、世界各国で起きていることが分ります。