賄賂〔わいろ〕が
必要経費の一つになっている地域があるかも知れませんので、それなりの意義があるのでしょうが、
- その額が相手によって異なるなど不透明さが残る
- 一体、誰がそれを受け取るかがあいまい
- 企業の収入として正確に記録されるのか、誰かの私腹を肥やすだけか
ソ連での医療は無料であるが、よりよい処置をうけるために、医療関係者に賄賂を使わなければならなかったり、薬が不足しているという欠点がある。:P.231 ロイス・フィッシャー=ルーゲ「ソ連市民200人との対話」平凡社
美しい言葉を乱発して世界中の純朴な人をだまし続けてきた「共産主義」「社会主義」ですね。「医療費が無料」というのは、「いい加減な診療が無料」という建前であり、まともな診療を受けようとしたら賄賂〔わいろ〕が欠かせないというところに、腐敗した社会の特徴があらわれています。
そういえば昔、「北朝鮮には税金がない」などという「美しい話」が伝わってきたものです。その実態は、「強制的な国家に対する無料奉仕」という形の立派な労働があり、これが「税金」ですから、だまされませぬやうおねげ~しますだ(笑)。
50才の定家はこの年9月の8日に、実に、というべきか、あるいは、やっと、と言うべきか、ともあれ十数年来、あるいは二十数年来の望みを達して、「侍従ニ相加ヘテ(従)三位ニ叙セシムルナリ」(七日の藤原兼子の書状)という次第で「公卿ノ一分トナリ、帯剣スベキノ由」ということになる。・・・・しかしこの公卿昇進には裏があり、姉の九条尼(健御前)が弟定家のために・・・・犠牲を払わさせられているのである。:P.15 堀田善衛「定家明月記私抄」 続編 新潮社
そこらから始まって。
「上役人は、賄賂の取り放題だし、坊主は強訴ごうそと我欲のほかはねえ金襴きんらんの化け物だ。地頭は年貢いじめにもすぐ太刀の反そりを見せ、妾囲いと田楽踊りをいいことにしていやアがる。去年の元亨元年の夏は、近年の大飢饉ともいわれたのに、いったい公卿の行き仆れや武家の飢死うえじにが一人でもあったかい。……」 :吉川英治「私本太平記」
さらに、若者の72%が個人的利益を得るためなら不正も辞さないと回答。最も一般的な例が、目当ての会社や学校に入るために親戚のコネを使うという行為だ。インドネシアでは、若者の約3分の1が、試験に合格するためにはカンニングや賄賂に走っても構わないと述べた。:ANITA RACHMAN 米WallStreetJournal日本語版 2014年5月31日10:43JST
本来の宗教と違って、道教が追求するのは現世利益でしかない。その現世利益を求めるため、「神様」に賄賂を贈るのである。中国では「お布施」ではなく、賄賂という感覚で「神様」に祈願し、現世利益を得ようとする。それが中国人の認識なのである。・・・・
日本の神道は道教と似ているとされるが、神道には清々しさがある。道教はそれはない。神道が清水の世界であれば、道教は豚骨スープのような濁った世界だ。
さらに、キリスト教のような厳粛さもない。むしろ、人間も「神様」もみんな一緒になって、現世で「福」「禄」「寿」を実現しようとする世界だ。当然、来世はなく、人間が現世で利益を追求することを、「神様」が手助けしてくれるという構図になっている。
もっと言えば、「神様」は共犯者だ。人間がどんなに悪いことをやっても、「神様」も同じことをやっているから構わないとされる。「神様」の行いが、人間の悪行の免罪符となっているのが道教なのだ。: P.25-28 石平「中国人の正体」宝島社 2011/07/01 第1刷発行
韓国についても、形はデモクラシーの国であっても、その内実はきわめて独特であり、多分に李氏朝鮮の骨格を残している。官が専横に振る舞い、富裕階級はあたかも両班が再来したように振る舞っている。賄賂が社会の隅々までにおよんでおり、『朝鮮日報』紙をはじめとする韓国のマスコミが、自分たちの国を「腐敗共和国(プベコンフアグク)」とまで、自嘲して呼ぶほどである。・・・・
私は李朝の身分制度を調べながら、十九世紀後期に諸外国が李氏朝鮮を一つの国家だと見倣していたのを、あらためておかしく感じた。というのも、李氏朝鮮は国家としての体を、まったくなしていなかったからである。階級制度が複雑に入り組んでいて、両班をはじめとする上の階級が、それぞれ下層の人々を軽蔑して、行動を監視する仕組みになっていた。民衆が反抗することは、きわめて難しかった。
李朝は高麗の社会秩序を徹底的に破壊して、新しい体制を強いるために、儒教をイデオロギーとして採用し、韓族が2000年近くにわたって、その心の支えとしてきた仏教を、仮借なく弾圧した。仏教は高麗時代に隆盛をきわめたが、李朝は儒教以外の教えや信仰を、異端として排撃した。: P.86-89 崔基鎬(チェ・ケイホ)「韓国堕落の2000年史」祥伝社黄金文庫
現在の韓国の情報しか入らない人ならば、韓国に同情的な見方をするでしょうが、少々歴史をかじっている私は、まったく異なった見方をしております。
歴史上の事実を述べるだけで「韓国・北朝鮮をおとしめている」と受け取ってしまう朝鮮半島人には、客観性の「きゃ」さえありません(大笑)。
とにかく、自分にヨイショし世界一賢い民族であると思い込まねばやっていけないほどの悲壮感と未熟さが、「もののあはれ」を感じさせます。
韓国にも中国にも、日本に「正しい歴史を」という資格がまったくない、という証拠はいくらでもあります。日本人なら「資格のないことを言う」ことを憚(はばか)るものですが、韓国人や中国人には、そんな「憚り」は、まったくありません(笑)。
もっといえば、自らの汚点をひた隠しにした上で、相手の汚点を強調して攻撃する、そんな民族性をそなえているのです。資格がなくてもやるのです(笑)。
ほとんどの韓国人・中国人には、自らの汚点を率直に認める潔(いさぎよ)さが見えず、北朝鮮人為政者(庶民は見えてこないが脱北者から微かに見えてくる)を見るならば北朝鮮人も含め、これらの国が、いまだに「だましあい社会」で成り立っていることを見事に証明しています。
2014年12月末に予定されていた「北朝鮮将軍暗殺」をテーマにした喜劇映画の米国公開が中止になったのは、北朝鮮によるえげつない反撃によるものでしたが、米国内では一度指定したけれども解除した「テロ支援国家」を再度指定するべきだという声がでているらしい。
常識的に見れば、北朝鮮は「テロ支援国家」ではなく、イスラム国と同一の「テロ国家」であると痛感します。この点で中国には、絶望感が溢れつつも、そして、まだまだ監視(かんし)を続けなければなりませんが、微かにいくらかの「のぞみ」が感じられる新幹線沿線でした(大笑)。
新幹線沿線監視(しんかんせんえんせんかんし)、その心は・・・・
北朝鮮をのぞくこれらの国では、庶民同士の「だましあい」は当然のことながら推奨されますが、
- 庶民とマスメディアとの
- マスメディアと為政者との
- 為政者と庶民との
ただし
中国では、中国共産党が中華人民共和国を建国した事情から、現在でも実質上「共産党以外が認められていない」ようで、上図では
「マスメディア」⇔「為政者」の癒着 あるいは
「マスメディア」←「為政者」の支配
とすべきでしょう。
韓国では、上図の通りここに「だましあい」が散見されるために、一見して「民主国家だ」と大きく錯覚させる原因となっている
という違いがあります。
日本と、中国や韓国とがすれ違う原因は、
どうやらこの辺りにありそうですね(笑)。だまさないよう努力する人と、だますよう努力する人との違いが、国際関係にも如実に表われています。
♬ ああ、むじょう ♬