カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

韓国の醜聞122 THAADミサイル

2016年07月28日 02時17分38秒 | アジア

米韓の協議で、米製のTHAADミサイルを韓国内の米軍基地内に配置することが決まったようです。あくまでも北朝鮮の暴走に備えたものですが、これについては・・・・・・

  • 北朝鮮・・・・・・自らが原因を作っており、中国同様の不法行為を繰り返してきたことから、北朝鮮国民が飢餓に陥るのを容認するようで心苦しいのですが、自国民を犠牲にしてでも金王朝を存続させるという弾圧のほうがさらに悪質だとみなして、ミサイル配備もやむを得ないと考えます。一方、北朝鮮為政者が強烈に反対するのは、これまた当然でしょうが、この北朝鮮という国が、はたして国の体をなしているのかどうか、昔から疑問です。
  • 中国・・・・・・かつてソ連がアメリカを狙って、すぐ近くのキューバへミサイル配置を画策しました。しかし今回の場合、①無謀国家である北朝鮮を国連が何回も制裁しているし核実験やミサイル発射実験を繰り返している、②6カ国協議が北朝鮮の不誠実によって事実上破綻している、③6カ国協議の議長国である中国がまったくもってだらしないまま北朝鮮を利用しようとし続け、ただいま形式程度に北朝鮮制裁に参加している、ことなどがあり、キューバへのミサイルと韓国へのミサイルとでは、事情は大きく異なります。また北朝鮮対策と言いながら中国を牽制するものだとして中国が強烈に反対していますが、反対する中国が普段から素行不良であったため、周辺国は一様に警戒しており、ミサイル配備には反対していないようです。
  • 韓国・・・・・・政府が配置に賛同し2017年末までには配備されることになったらしいのですが、韓国の配備先では猛烈な反対があるものの、全体的にはやや賛成派が多いらしいですね。

と様々な反応があります。

とくに深刻なのが

韓国内の配備先で、反対する人たちがいる、ことです。

まとめるならば

  • 昨年2015年にドイツ政府が、中東移民・難民の積極的な受け入れを表明したのですが、受け入れ先のドイツ国内地域の承認を得たものではなく、実際の受け入れ後に各地で猛烈な反対運動が起り、受け入れた難民による数多くの犯罪や、ドイツ極右勢力による難民居住地への放火事件なども多発しており、2016年の現在もおさまる気配はありません。キリスト教的な寛容さと排他性が同時にみられます。
  • 韓国政府が、THAADミサイル受け入れを表明したものの、それは配備先の承認を得たものではなく、現在、強烈な反対運動が起っています。ドイツと韓国では、政府の判断と国民の判断が大きく乖離しているという類似点があります。
  • ただし、ドイツの場合、住民の反対は、自分たちの職が奪われ治安が低下する、などの生活上の切実な理由で移民受け入れに反対しています。一方韓国の場合、心情的に同族である北朝鮮へ何らの対策も立てずに北朝鮮の暴走を許しながらも中国に一切触れない人、北朝鮮からの攻撃目標になると主張する人、などがミサイル配備に反対している、という違いがあります。

また国是として日本に敵対する中国と北朝鮮を御する意味で存在する日本にある米軍基地のうち、沖縄の米軍基地移設反対運動については

沖縄県知事が一旦基地移設を承認したものの、次の選挙で選ばれた新しい知事が基地移設の承認を取り消した

ことに起因しており、事情が異なっています。きっと移設反対の人たちは、韓国のTHAADミサイル配備問題とまったく同じだ、と主張するでしょうが・・・・・・。

いずれも、

中国などの弾圧国家では、問答無用の人権無視で強硬突破し、「決まったことだ」との一点張りを続けられますが

民主主義というのは、やっかいな面も含まれているんですね。

最後に私の懸念を一つだけ。

いつもの米軍の汚点ですが、今回在韓米軍に配備されることになったTHAADミサイルが、高額にもかかわらず実際の運用時にトラブルを起こすのではないかという心配です。

他国への空爆時でも、実際に運転手が搭乗している戦闘機でさえ、しばしば誤爆を繰り返しており、無人のミサイルがはたして仕様通りの性能をもっているかどうか、という恐れがあります。

つまり「有事」の場合に、北朝鮮に向かっていたはずのミサイルが誤って中国へ向かってしまう、という危険です。

さてさて、皆様はどう思われますか。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。