カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

米大統領予備選挙の撤退情報

2016年03月03日 14時43分28秒 | 海外

共和党のベン・カーソンが撤退を表明したらしく、いよいよ

  • 民主党は2人(クリントンとサンダース)
  • 共和党は4人

に絞られたようです。


共和党指名争い、カーソン氏撤退か

撤退すれば、共和党指名候補争いは、トランプ氏とテッド・クルーズ上院議員(45)、マルコ・ルビオ上院議員(44)、ジョン・ケーシック・オハイオ州知事(63)の4人に絞られる。:読売新聞 2016年03月03日



近日中に再び撤退者が出ればお知らせする予定です。

とくに共和党では、候補者が4人と多すぎるので、資金面での問題もあり、近く必ずほかの撤退表明者が出そうです。

日本時間で3月4日(金曜日)現在、まだ順位が発表されていませんが、下位になった候補者が続々と撤退発表するはずです。

アメリカでの選挙権がない私としては・・・・

どう転んでもかまいませんが、と言いながら、誰が米大統領になるかによって、世界情勢、とくに中国やロシア関係が大きく変わってくるので、

対岸の火事のように見過ごすこともできません(笑)。

逆に言えば、中国やロシアという独裁国家はこの選挙戦がどちらに転ぼうとも、狡猾(こうかつ)に利益を貪ろうと策を練っているところなのでしょう。


「異常」の使われ方(1)

2016年03月03日 04時14分45秒 | 似た言葉

人は、自分が「多数派」に、属している、いや属しているはず

こういう自分の異常さを覆い隠すような信念をもち、他人に「異常」を転嫁することで安堵感を得ているようです。常に「多数派」が「通常」であり、「多数派以外」が「異常」でなければならない、のでしょう。

これが、「自分はみんなと同じであり、異常ではない」として、イジメをする側にまわらせ、安易に自己を保存させています。

さて人は「異常」をどのように使っているのかを、見てみましょうか。


ブライソン教授(ウイスコンシン大学)の米議会での証言によると、北極の位置はいま、地磁気や気象の異常のため、まだほんの0.01-2度のぶれとはいえ、倒れる前のコマの頭のようにぐらぐらしはじめている。:P.174 五島勉 ノストラダムスの大予言Ⅱ 祥伝社 NON BOOK

ちっと違った意味での「異常」であり、はたして「異常気象」と言えるほど人類が知識を蓄積しているか、を問うています。

それは別として、二酸化炭素の増加が地球温暖化の一つの要素であることは納得できるものの、主たる原因とは言えないのでしょう。

ここで主張している「地軸の方向」が地球の気候に大きな影響を与えるだろうことは、納得できることです。南北回帰線が変動し海水面が上昇するでしょうが、一方では永久凍土が溶け始め人が住める環境へと変わるでしょうから、他の要因も重なって、様々な影響がでてくるでしょう。


綱吉の生類哀れみの令は、彼個人の責任というよりは、将軍をロボット化した幕藩体制と、彼をとりまく異常な環境の産物だったのである。:P.97樋口清之「逆・日本史2」祥伝社

人には「典型化」したい欲望があります。そのほうが印象に残るでしょうし、覚えやすいからかも知れません。

しかし、

  1. みんなが信じて疑わなかった因果関係でしたが、実はそれは間違いで、他に因果関係があった
  2. みんながまったく別のことだと思っていた事柄の間に、深い因果関係があった

これが「科学」であり、学問へ発達する可能性があります。

典型化する「教科書」には、

そう書かざるを得ない理由があったとしても、我々は日常生活で、「誰もが疑わないことにも勇気をもって踏み込む」必要があるのです。

徳川幕府第5代将軍「徳川綱吉」に関しても同じで

「生類憐れみの令」だけしか知らない人の場合、その悪い影響を受けている、と言えます。その時代背景まで考慮し、他に要因がなかったのかと考えることができれば、それはそれは立派なことなのです。

ひるがえって現在進行中のことを考えると、

  • 何かの一面だけに絞って納得できる理由があれば、それが最前面に出てしまい、それ以外のことがかすんでしまうようです。
  • 実際に機能しているかどうかは別として、報道の自由というのは、これを覆す可能性をもっています。

つまり、

現在が一番正しいはずだ、と信じる人がいてもかまいませんが、一定の時期を経て、別の視点が生まれることで、初めて事の真相がみえてくる場合があります。

これは決して「現在を否定する」ものではありませんが、「現在には必ず不備がある」と考える余裕を暗示しています。私たちは、今の法に照らして、今の判断力で、何らかの結論を出しているのですね。

「学問の自由」の意味が、実はここにあるのでした。

異論・反論を許さない、なんてのはもう論外ですが、

これは一番嫌われる「独裁」そのもので、独裁者が決めた基準だけしか認めないわけですから、危険ですね。ただし平気な人もいますが・・・・・・。

キリスト教という前提で物事を考える、あるいはイスラム教の教えしか認めない、あるいは儒教に従って人治主義で国を治める、などの風潮をみていると、様々な矛盾に気付くことでしょう。

たとえば、昨今の「中東からEUへ流れる難民問題」にもそれが見られます。

美しい言葉「人道的観点」には、注意が必要です。

人道的観点から異教徒であるイスラム教徒を受け入れようとしたけれど、人道的観点から受け入れを拒否し強制送還しようとしています。

他国の内戦に参入する時もそうでした。

自分たちの利益だけを考えて強引な企業活動を許したため大混乱に陥ってしまうと、自分たちの正当性を証明しようと武器を売りさばいて混乱に拍車をかけ、さらに混乱すると、地上軍を派遣すると泥沼に陥るため、空爆で済まそうとするのですが、こうすると必ず誤爆が発生し、この結果、空爆国同士が互いに誤爆を非難しあうのです。シリアの様子を見ていると納得される方が多いかと思います。

キリスト教的な発想ではないか、と謙虚に考え直すキリスト教徒がいるなら素晴らしいのですが、普通は「謙虚すぎて何もしないよりはマシだ」と混乱を強める行動に出てしまいます

ここでは、

    • アメリカが悪い
    • ロシアがひどい
    • シリア大統領アサドに責任がある
    • かなり前からの欧州諸国に責任がある
    • いやイスラム帝国に原因があった

などを脇へおいて、申し上げております(笑)。

過去は決して消せるわけではありませんが、過去の解釈が誤っているかも知れず、もしそうなら修正することは可能なのです。

過去は決して消せるわけではありませんが、その解釈が、現在や未来への障害となってはいけないのです。

おっと、どこか日韓問題のようですね(笑)。 


横山やすしはまちがいなく天才のひとりだ。天才の条件というか、天才が本来持っている特有の気質に、異常なほどの感情の起伏の激しさがあげられると思う。・・・・

酒を酌み交わしたことがあるが、話が弾んできて、私はだんだん彼に好感を抱いた。で、突然、私は彼に言ったんだ。「世間が何を言おうと、私は君のことを認める。たぶん君は、私より年は下だ。しかし、おそらく君の方がさきに死ぬだろう。そのときは、どんなことがあっても葬式に行くぞ!」

そう言ったとたん、それまでバカ笑いしていたやつがグワーッと泣くんだ。芝居でもなんでもなく、嬉しいと言って泣くの。これだけの天才は珍しい。:P.29 芹沢博文(1988年死去) 「依って件の如し」 ケント出版 

芹沢は横山やすしに見られる「異常なほどの感情の起伏の激しさ」に注目しています。

異常」であれば天才かどうかは別として、示唆に富んだ言葉ではないかと思うのです。考えさせられる「異常」でした。 


冬の東京の気温と北半球の500mb(hPa)等圧面高度とのあいだに相関係数をとってその分布をつくってみるとヨーロッパに高い正の相関、中東から近東にかけては高い負の相関ができる。:P.88 朝倉正「異常気象と環境破壊」読売科学選書31 

たしかに昨年2015年には、日本でも台風が暴れ回り洪水があっちこっちで見られましたが、イギリスでも雨が多すぎて洪水に悩まされた地域〔イングランド・ウェールズ〕がありましたから、日本とヨーロッパには何らかの正の相関があったのかも知れません。 


NASAアメリカ航空宇宙局とイギリスの気象庁によると、2015年は統計を取り始めてからもっとも熱い1年でした。新しい統計では、地球の気温は100年前より1℃上昇しています。

激しい異常気象に揺れた1年でした。記録的な暑さが、カリフォルニアでもインドネシアでも大規模な森林火災を引き起こしました。また豪雨により、大洪水が発生しました。カリブ海地域も、日本も、未曽有の猛烈な雨に見舞われました。さらにアフリカでは、厳しい干ばつで、多くの人が飢えに苦しみました。

その背景には、地球の気温上昇があります。科学者は、私たち人間がもたらした温室効果ガスと、太平洋の自然現象エルニーニョの両方が原因だと話しています。・・・・・・ 

イギリス気象庁の専門家です。 

(Dr PETER STOTT)気温上昇の主な理由は、人間が引き起こした気候変動です。エルニーニョ現象がそれに拍車をかけています。 

(Dr GAVIN SCHMIDT)1℃なら大したことがないと思うかも知れませんが、地球規模で考えると、氷河期の気温は今より5℃低かっただけです。ですから1℃の差は大きな意味があります。既に北極や氷河の氷がとけ、海水面が上昇し、熱波や豪雨など、異常気象が起っています。
:BBC ワールド・ニュース NHKBS1 2016/01/21

ヨーロッパでは、大西洋の東(イギリスあたり)を赤道から北極へ流れる暖流のおかげで、日本と比べてかなり緯度が高いにもかかわらず、それほど寒くないようです。

しかし温暖化が進行し、温度があがった暖流でグリーンランドや北極の氷が溶けると周辺の海水温が下がり、北へ向かう暖流が減少することになり、それこそ「ヨーロッパは温暖化で寒冷化する」のでしょう。イギリスの洪水は、これを暗示しているのかも知れません。

なお日本近海の太平洋では、アリューシャン列島があるため、暖流の北極への影響と、溶けた水が暖流に及ぼす影響は小さいようで、日本では温暖化が進んだからといって寒冷化するとは言えないようです。 


今回は

「異常」の使われ方(1)

としてまとめてみました。はたして

「異常」の使われ方(2)

以降があるかどうか、まったく自信がありません。

ただし安易に使っている「異常」という言葉について、あり得ない事とは思いながらも、これでもって皆様が少しでも考え直す機会になったとしたら、幸甚(こうじん)の至りです。