福島県が決めた露地野菜の出荷自粛(21日より)、
そしてその翌日・・・
福島県産の葉物野菜などから暫定規制値を超える放射性物質が
検出された事で、検出された場所だけではなく、
福島県で栽培されたすべての「ほうれん草」「かき菜」の出荷規制を
国が決めました。残酷すぎる現実。
今日の「はたけんぼ」には、ほうれん草・菜花がありません。
通常営業と思えるほどに集まっていた農産物も、
販売台に1列に並べるくらいしかありません。
「はたけんぼ」オープン以来、営業日にもかかわらず、
何もない販売台など見たことがありませんでした。
でも、これが現実です。
消費者の方々も、「須賀川から出たわけじゃないのに、
どうして食べちゃいけないの?」
「洗えば大丈夫なのに!食べるものがなくなる!!」と、
納得のいかない状況に、怒りをぶつけていました。
ほうれん草、菜花、露地野菜の生産者たちは涙をこらえ、
スタッフは申し訳ない思いで頭を下げ続け・・・
それでも私たちは、今日も必死で頑張りました。
でも、この酷い仕打ちは、これだけでは終わりませんでした。
明日からは、福島県全域で生産された農産物50品目以上が
出荷できない状態になりました。もちろん国が決めた事です。
その事を生産者に告げなければならない私たち・・・
身が引き裂けるような思いです。
「これからの作付けは、どうすればいいんだ!」
「これから先、農業を続けていけるのか・・・」
「食べ物がなくて困っている人がいるのに捨てるのは辛い・・・」
生産者たちは泣いています!苦しんでいます!!
泣いているのは、生産者や消費者だけではありません。
今まで、救援物資として提供していた農産物が
提供できなくなってしまいました。
避難所で炊き出しにかかわるボランティアスタッフや、
老人ホーム、病院などの関係者たちも、
「食べ物がないのに・・・洗えば大丈夫なのに・・・」と、
廃棄しなければいけない大量の野菜を見つめながら
涙ぐんでいました。(私たちも辛いです。)
地産地消の力を発揮することもできない・・・
原発事故も先が見えない・・・
いつまで続くか分からない強い余震・・・
ガソリンや灯油不足も解消されていない・・・
流通も正常に動いていない・・・
生活の為に最低限必要な物を買うこともできない・・・
こんな状況が、いったいいつまで続くのでしょうか!?
私たちは、いつまで我慢すればいいのでしょうか!?
「はたけんぼ」から見た夕焼け空。
この空の下、何人の人が涙を流しているのだろう・・・
どれだけの怒りと、不安と、苦しみを抱えているのだろう・・・
先日、同じ被災県の旅館に非難した福島県民が、
宿泊を拒否されたというニュースを耳にしました。
信じられないような、とても悲しい出来事です。
私たちは決して被爆した訳ではありません!!
たとえ被爆したとしても、それは伝染病ではないし、
原発事故の恐怖に震えながら、必死で生きているだけです。
福島原発も、私たちが望んだものではありません!!
私たちは何も悪いことをしていません!!
どうかその事を分かってください。
明日の売り場もどんな状態になるのか、私たちも不安です。
でも、応援してくれる全国の仲間がいる限り、頑張ります。
だから、生産者の皆さん、辛いけど一緒に頑張りましょう!!
福島県の皆さん、苦しみに負けないで、頑張りましょう!!
いつかきっと、日本一安全で美味しい農産物を作りましょう!!
こうしてブログを書いていても、涙が止まらない・・・でも、
みんなみんな、負けないで!!