毎日毎日、飽きもせず・・・

韓国のドラマ・映画・音楽を楽しんでいます。
そんな小さな楽しみを綴っていきたいと思います!(完全ネタバレしています)

『トンマッコルへようこそ』

2006-10-16 22:49:04 | MOVIE
出演:チョン・ジェヨン、シン・ハギュン
   カン・ヘジョン、イム・ハリョン
   ソ・ジェギョン、リュ・ドグァン
監督:パク・クァンヒョン
音楽:久石譲
2005年

韓国公式HP→ここだよん
日本公式→ここだよ


 時は朝鮮戦争。
敵対する3組の兵士たちが偶然に出会う。
その村はトンマッコル。
人々が自然とともに暮らし、笑顔を絶やさずに暮らすこの村は
子供のように純粋な村と言う意味を持つ。
戦っていた兵士達が村人と交流をしていく中で
人間本来の心を取り戻していく・・・


 去年、韓国でとても話題になっていた作品だったので
是非見たいと思っていました。
なんせ「800万人が泣いて笑った」らしいからね。

 途中まではすごく良かったんですよ。本当に。
それぞれの兵士達がトンマッコルへ来て、村人達と触れ合い、
兵士達の心が解けていくまでは。
映像もきれいだし、ファンタジーの要素やコメディの要素も
あり、とても楽しめました。
村人達は銃も手榴弾も知らないので、それらを見ても
「怖い」という気持ちがないんです。
北と南の兵士が村人を間に挟んで銃を向け合っていても
それが怖いものだと思わないから、子供はトイレに行くわ、
蜂の様子を見に行く者はいるわ、おかまいなし。
手榴弾が爆発しそうになっても、伏せるのは彼らだけで
村人は知らんふり

 そこから始まる村人との交流までは良かったのですが、
ラストに向かってだんだんそれまでの話とは違ってくるんです。
ファンタジーと温かい雰囲気でラストまでいくのかと思いきや
ラストは悲しい結末が待っています。
ちょっとそれが残念な感じがしましたね。

 あとカン・ヘジョンがこの作品で賞を取っていますが、
私は彼女の存在はあまり際立っていなかったと思います。
でもチョン・ジェヨンは勿論の事、シン・ハギュンは良かったです。
北と南で対立する形の時はまるで「JSA」の時のようでしたが
(あの時は北の兵士だったけど)
あの頃よりも貫禄が出て、素晴らしい役者さんだと思います。

 あと音楽が久石譲さんなので、始めのファンタジー系の部分は
まるでジブリ映画が実写になったかのような雰囲気でした。
山の中にあるお地蔵さんみたいなやつとか、ポップコーンが
降ってきたりする場面はとてもいいシーンでした。

 でも期待していたような感じじゃなくやっぱり
朝鮮戦争が時代背景ということもあり、そっちの方に向かって
話がいってしまったので、やっぱり残念な気がしました。
戦争とファンタジーは対極の所にあるものであって、
1本の映画の中に詰め込むのは少々無理があるので、
どっちもが中途半端に終わってしまうような気がしました。