毎日毎日、飽きもせず・・・

韓国のドラマ・映画・音楽を楽しんでいます。
そんな小さな楽しみを綴っていきたいと思います!(完全ネタバレしています)

『ワニ&ジュナ』

2006-06-20 11:17:04 | MOVIE
出演:キム・ヒソン、チュ・ジンモ
   チョ・スンウ
監督:キム・ヨンギュン
2001年

 
 シナリオライターのジュナと動画アニメーターのワニ。
2人は一緒に暮らしている。
淡々と流れる生活の中で母からの一本の電話にワニの心はざわつく。
留学している弟が帰国するという電話だった。
その弟はワニにとっては義理の弟であり初恋の相手でもあったのだった・・・


 この作品、正直言って見る前はあまり期待していませんでした。
キム・ヒソンが美人なのは判りますが、演技は???だったので。
ところがこの作品のキム・ヒソンは良かった!!!
すっぴんのような顔に服も普通の部屋着とかで、本当に日常を描いている感が
とてもよかったです。

 ジュナがとても優しい人柄で温かい感じなのに対して、ワニがすごく陰があって
何か訳ありなんだろうなぁという気がして、2人の間に小さな温度差が感じられます。
その理由がワニと弟ヨンミンの回想シーンが挟まれることによって
だんだんと明らかになっていきます。
そのヨンミンをチョ・スンウが演じているのですが、彼はやっぱり上手いですね。
若さとその透明感をみごとに演じています。

ワニは心の中に、ずっと秘められた恋を心の中に閉じ込めたままでいる部分が、
その他の彼女の行動(仕事の部署を変えられずにいる事とかヨンミンの部屋に
鍵をかけてしまっている事とか)に影響しているんでしょうね。

 でもジュナが家を出ていなくなってしまってから、彼のとても細やかな気遣いに
改めて気がついて、その彼がいない事に涙が出るんですね。

この映画はアニメから入っていったのですが、最初はあの意味がよく判らないのですが
話の終わりに「あ~、なるほど」というオチがついていました。
途中、ジュナがワニとの出逢いが運命的だったと話すくだりがあるんだけど
その意味が最後のアニメで判るというオチです。

チョ・スンウが回想でしか出てこなかったのは少し残念でしたが、
チュ・ジンモもなかなかの男前だし、そして何よりもキム・ヒソンが本当に
良かったです。

 余談ではありますが、キム・ヒソンはずっと菅野美穂に似てるなぁと
思っていたのですが、ラストの家の中のカタツムリを触ろうと手を伸ばす所が
特に似ていて可愛かったです。

 あと雨や緑、風など自然がとても心地よく描かれていて、彼女達が一緒に暮らす家も
古い家だけれどすごく趣があっていい空間になっています。
家の生活用品なんかも古い黒電話や壁の時計、たくさんのLPを収集した部屋など
どれもいい感じで使われています。

 初めにあまり期待して見なかったせいか、偶然に拾い物をしたものがとっても良いもので、
嬉しい気持ちになったような感じがして、見た後爽やかな気持ちになる作品でした。