老後の練習

しのび寄るコドクな老後。オヂサンのひとり遊び。

ロリュオス遺跡群2/アンコール・ワット旅行その18

2011-02-24 22:58:01 | 旅行


続いて残りの二つ。ひとつはロリュオス遺跡群の中心的建物、バコン。名前もシンプル。今は仏教寺院というか、仏教学校のようなモノが敷地の中に作られていて、オイノリだか説教だかがスピーカーでノベツマクナシ流れていてうるさいが、ま、意味がわからない分、耐えられた。
参道を進んでいくと大きな塔が、一見パイナップル塔のように見えるが、よく見ると付け根のあたりのタメがない、というか、パイナップルをむいた感じが、まだココには現れていない。その塔のまわりにも図面上では8本の塔が建っているが、壇の上ではなく地面に立っているためほとんど目立たない。

頂上への階段はキワメテ緩やか。ウサギ跳びでも登れる。3段くらいある段々の隅にライオンとかゾウとかが外側を向いて据えられている。ナニかをナニかから守っている。あるいはナニかに対してナニかをアピールしている。守られかつアピールしているのは中央の塔であるのは間違いないが、その姿勢の相手はナンなのか。宗教的背景を知らないと理解できない。もちろん中央の塔も、ソレはタダ実体としての塔ではなくナニかのナニかなのだ。

ロリュオスはモノ売りはほとんどいなかったのだが、いたるところに寄付を求めるハコが置いてあったりコドモがいたりして、特にコドモにはウンザリさせられる。コッチだってコノ遺跡群が守られていくならいくらだって寄付していいキブンでいるのに、イカにもいかがわしい念仏みたいなのを唱えて近づいてくるもんだから逃げたくもなる。オニサン、カコイー、ワンダラー、とか。



で、次はロレイ。午後はアンコール・ワットでシメるつもりだったから、コレが今回行った最後の寺院、にしては、あまりに崩壊のキワミだった。
ココは大きな駐車場があって、ソコからニッポンの神社の境内に上がっていくような感じで石段を上る。普通の石段。その上がり口には青年団のオニーさん、オネーさんが寄付を求めて机を出している。ま、こういうのは十分、理解できマス。寄付しまシタ。ココも仏教のお寺がすぐ脇に作られていて、おボーさんがオレンジ色の服を着て歩き回っている。遺跡自体はヒンズー教シヴァ派のモノだから、カレラの中でどういう位置づけなのか、答を聞く場面はなかった。

修復工事をしているようにも見えるが、手を付けられなくてあきらめているようにも見える。レンガの外壁に漆喰の像が残っているあたりは最初に見たプリア・コーとおんなじ。配置的には中央に小さな、ダンコンを象徴するリンガが置かれ、ソコに水を注ぐと四方に流れ出て塔の間を流れていく仕組みでほかにはない形。モノの本によれば治水事業を象徴している、ってことは、農業の豊作をココで祈願したのだろう。そういう場面をアタマの中にイメージしてその場の空気に浸ったりするのは、こういう遺跡見物の楽しみのひとつだ。

ロリュオス遺跡群、3つ見まシタ。もうこれであとはホテルに戻って荷物をまとめてチェックアウトして昼メシ食べて、そして最後にアンコール・ワットに別れを告げに行くだけ。また来るから、ってココロの中で思いはするが、ソレが実現するかどうかは誰にもわからない。

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