老後の練習

しのび寄るコドクな老後。オヂサンのひとり遊び。

『Chua Thay/天福寺の護法善神』 @Quoc Oai, Hanoi

2010-10-31 06:47:44 | 仏像


ハノイの中心部から西の方向に車で20分くらい行くと、トーキョーでいえば新宿副都心のような超高層ビル群が建てられつつあるエリアがあって、その中には来年インターコンチが営業を始めるmax.地上70階建ての韓国系巨大開発もある。そういうのを見ると、まあ、ハッキリ言ってニッポン、アキラカに負けてると実感しマス。で、ソコにこの前コンサートに行った国立国際会議場もあって、その正面玄関を起点にさらに西のほうに延々と延びる、ウシも通る高速?道路が最近開通した。行先はホアラック・ハイテクパーク。工業団地、大学などの複合都市。ニッポンで言えばツクバ研究学園都市のようなところで、ジミで先の長い話だがコレには日本企業も投資している。

今回はオシゴト絡みでその高速道路を走って20分、途中、一面畑の村々の中に突然高さ100mくらいの岩山が3、4本、というか3、4山そびえたっていて、その山のふもとのChua Thay/天福寺を見てきた。英語名はMaster’s Pagoda。モノの本によれば12世紀に実在した高僧=マスター、徐道行/トゥー・ダオ・ハインを祀っている。徐道行は李朝5代皇帝神宗(在位1128-1138)に生まれ変わったという伝説上の人物、とのコト。いわゆる学問の神サマで、ベトナムの若者はココに受験前のカミ頼みに来るらしい。

現在はお寺の門の半分をふさぐ形で隣の建物が改修工事中なこともあって、古いほうは今にも朽ち果てそうな雰囲気。門を入ると狭いながらも静かな庭があって、ソコに面して大きく3つの建物が建っている。ベトナム人の観光客も多いようで見学ルートがベトナム語と矢印で書いてあり、最初の建物には徐道行/トゥー・ダオ・ハインの像が祀ってある。服を着ている。
で、次の建物に釈迦如来像があって、非常に暗かったのでソノ写真はないのだが、ほかにたくさんの仏像が並んでいて壮観。カトリーヌドヌーブ主演の「Indochine/インドシナ」の中にも登場するらしい。15千ドン=65円でDVD買って持ってるので今度確かめてみよッと。

釈迦如来像を取り囲むように高さ4mくらいもある、仏像のカテゴリーで言えば、如来、菩薩、明王の次に位置する天部の神々が並んでいる。天部は仏法及び仏教徒を守護する神々のことで護法善神/ゴホウゼンジンともいう。写真に撮れたのはいわゆる四天王と呼ばれる持国天、増長天、広目天、多聞天のなかのどれか。どれがどれかは手に持っているモノとか立っている方角とかで、わかるヒトにはわかるのだろうが、、、。
像そのものは木、おそらくジャックフルーツとかの木で作られていて、漆と金の塗装=金メッキで仕上げられている。表情はふくよかで立体感がある。衣装も立派。ま、ニッポンの仏像に通じるものはあるが、ベトナム仏教における仏像の特徴はこういうもんかと、非常によくわかりまシタ。ただ、まあ、仏像初心者にはかなり濃すぎる内容。もうちょっとベンキョしてからまた行くか、というところ。

お寺の裏にある岩山はロッククライミング、というほどではないにしても、気軽に登れる山ではない。今回は見るだけ。それから大規模な洞窟があってソレも信仰の対象になっている。