老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

雛の宿

2017-03-07 10:43:36 | 俳句
     

古いお雛様は何十年、何百年もお蔵で眠っていたのに、町おこしのイベントにために、気の毒そうに人さまの目に触れている。
写真のお雛さまは ショーケースの中に飾られている。
かなり古いお雛さまで由来が書かれているが、はっきりと読みとれない。
明治時代?百年以上は経っているようだ。

もっと大きい見るからに当時はすばらしかったと思われる古いお雛さまも飾られているけれど、痛々しくそうなのもある。
古雛はほとんどが、お雛さまが持っているはずの小物も失われている。

   
    🍒    古雛あわれ鼻こけ袖破れ


          

古雛を飾っている、ふと入ったお酒屋さん。
雛酒に酔った男性三人が、古い看板の写真を見ながら、この女優は誰?と言っている。
「大川 恵子さんじゃないですか?」
と私。奥から出てきたそこの女将さんが、
「そうそう、大川恵子 だった」と云う。
知ったかぶりをして私が
「私が子供の頃の東映のスターだった。大川 橋蔵 の相手役でよくでていた。新吾十番勝負とか?云々、、、、」
そしたら、男性の一人が
「ああ すっとした。名前が判って。さっきからああでもない、こいうでもない堂々めぐりをしていたから。生きているのかな~?」
「ああ、歳がばれちゃった」
と店を出る。
そこの店ですすめられた、試飲の吟醸酒をコップに少しだけいただいたのが、五臓に沁みてほろ酔いになった。

 
     🍒    雛納去年は学生だった娘よ

     🍒    雛の宿やさしき風のとほりゆく
コメント
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