GSゲルマニウム原人の退屈な日々

見わたせば、気になることばかりなり・・

ブルースセッションでもどう?

ライス……No!丼

2007年05月28日 08時29分15秒 | カレーは別腹
カレー丼が好きである!

正直言って「カレーライス」よりも「カレー丼」の方が好きなくらいで、なにしろあんかけ物が好きなわけだから片栗粉でとろみのついた醤油味のカレーなんざぁ逃れようもない程に好きなわけだ。

昔、蕎麦屋でもカレー丼と玉子丼は丼物の中でメニューの最安値を争うくらいの物だったわけで、たぬきそば+カレー丼(どちらもフルサイズ)なんて組み合わせをしても合わせて7~800円で食べられたわけだから非常に優良なメニューだ。

最近は玉子丼よりは高めの設定になっているお店も増えてきたけれど、かつてはかなり日陰者のメニューで、なかなか女性客が食べているところを見たことがないくらいだった。たしかにカレーうどんを注文してライスを頼めば充分な印象も受けるのだが、よりカレーっぽさを求めると丼の方が良いわけだ。
また、カレー丼の場合黙っているとスプーンが付かないことも多くて割り箸オンリーで食べるというのも「通のココロ」をそそるじゃぁないか。当然その場合後半は丼を「ガッシ」とつかんでゾゾゾと食べることが多くなるだろうから女性の注文も少なかったのかも知れない。

不思議なことに町の蕎麦屋には普通のカレーライスも置いてあることが多く、この場合は三ツ矢サイダーやアサヒビールのガラスのコップにスプーンが「ドポン」と付けられて出されたりする非常に昭和な感じが良いのだが、それ以外にちゃんと出汁で伸ばした和風カレーのカレー丼も用意されているなんてなんてカレー好きの国民なんだろう。

カレー丼はおそらくカレーうどん・ソバのの誕生とほぼ同時に生まれたのではないだろうか?いわゆるカレー南蛮……この場合の南蛮=長ネギのことで大阪の難波がネギの名産地だったことから来ているようだが……出汁で伸ばした和風のカレーに長ネギという傑作の誕生は明治時代にすでに文献上に登場している。

おそらく、その中から賄い食などとして食べられていた物がメインのメニューに登場してきたのではなかろうか、そう言った出自から店の壁に貼られるメニューでもちょっと控えめな存在なのかも知れない。

さて、日本食のカレーと言えば福神漬けやラッキョは欠かせないが、カレー丼の場合はちょっと違う感じを受ける。
やはり、この場合はタクワンと白菜の漬け物でなくてはいけないのではないか。割り箸を上手に使って美しく食べ終わりつつある丼の内壁をタクワンの一切れでこそぎ落としつつ完璧に食べ終えてこそ禅の道に通ずる「日本的カレーっ食い」にふさわしいマナーだと固く信じている……今日この頃である。
コメント (4)
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