before dawn

青年海外協力隊でトンガにて活動、インドの大学で教壇に立つなどしていましたが今は母国で働いています。笑うことが一番大事。

PEACE DAY 7

2007-12-09 13:03:04 | トンガ 青年海外協力隊活動記
今回 同僚がみな 本当に協力的だった。
というか、皆本当に興味を示していた。
自分の仕事をほったらかしにして、ずーっとDVDに見入っている教師、データーをちょうだいといってくる教師、など等。
私の姉のような存在の同僚のアヒも なんと鶴の作り方を覚えて それを生徒に教え、千羽鶴作成を手助けしてくれた。
外国人に鶴の作り方を教えたことがある人ならわかると思いますが、外国人が鶴を覚えるのって本当大変なんですよ!しかし 同僚達はみんな鶴の作り方を覚え 一人10羽は作っていた・・・すごい。
鶴の羽に 平和へのメッセージを自主的に書く同僚や 「KYOKO I LOVE YOU」と書く小学生知能レベルな同僚やら さまざまですが、鶴を作ってくれたことに本当に感謝している。

しかし やはり いいことだけではありません。人生というものは。はい。

私が 生徒の対応でむちゃくちゃ忙しい時に
「キオコー こいつがキオコに一言言いたいってさー」
と 教頭がニヤニヤして言ってきた。教頭は本当考え方や行動がガキ(同僚のほとんどが認める)なので、嫌な予感がして 無視していたら
その教頭に促されて 別の教師が「キオコ じゃあ パールハーバーはどうなんだ?」と言ってきた。しかも ニヤニヤして。

あーーーーーーーーーーーーーーーーー
もう 絶対からかってるだけだよ こいつら。
と思い 完璧無視した。
そしたら 教頭が 私が怒っていることに気づき 私の機嫌をとろうと(注 こんなことしてるけど教頭は 私のファン だから私が怒るとオロオロする)わざわざ展示の方までやってきて いかにも関心があるようなふりをしてる。
んで しまいには「Don't touch」と書いてある展示物に 触り、「おー ソーリー」なぞと 言っている。
この ガキ!!
と思い 沸点に達し
「さっき なんであんなこと言わせたの!?ただ 私をからかいたいだけなんでしょ?! 言いたいことがあるなら どうしてはっきり言わないの?!」
というと 「へ? だって 僕はあいつが何言うかしらなかったんだもん。あいつがキオコに何か言いたいっていうから促しただけだもん」
というので
「二度と あたしに話しかけないで。二度とここにもこないで。今 私が展示して生徒に伝えようとしていることは、ジョークのネタにできるようなものじゃないの!」と言い、 他の資料をとりにPCルームに行った。
PCルームに入ったら

怒りと 疲れと なんかすべてが ごっちゃごちゃになって
泣けてきた。泣き始めたらとまらなくなった。
まだ スタッフルームでは PEACE DAYが続いているから 早くもどらなきゃいけないのに こんな泣き顔では戻れないよー と思い ドアをそっと開けてスタッフルームの様子を伺うと

同僚数名が こっちを見ている!しかも 心配している!

だーーーー 絶対あたしが泣いているって気づいてるよー あーバレたくなかったのにー

と思っているうちに 今度は 校長先生とレルがPCルームにやってきた。
校長が 「今日一日 本当に大成功だったね。」
というので「はい!はやくスタッフルームに戻らないと・・・」と PCルームを出ようとしたら「キオコ、Is everything allright?」というので、「うん」というと「本当に?」といわれ、また泣いてしまった。

校長いわく、私と教頭のやりとりを聞いていた同僚が、そのいきさつを他の同僚に話し、「教頭は なんて失礼なことをしたんだ!きょうこがかわいそうだ!」と同僚のみんなが大騒ぎしているのだという。それで、キオコがいなくなったので 絶対どっかで泣いているに違いないと 校長の方まで話がきたので 私を探しに来たのだと言う。
「キオコ、エウア高校の一教師として 本当に誤りたい。あんなポコ(ハゲ野郎)どもの一言で このエウア高校史に残る一日を台無しにされてたまるもんですか!
キオコが知ってるように、ここトンガでは 少しでも変わったことや 目だったことをすると、それをバッシングしたがる人が多いのよ。でも ポコ以外の同僚みんな 今回のPEACE DAYをすごく楽しんでいるし、教頭達の行為に 怒りを覚えているんだよ。」

と言ってくれた。校長でもある人が、ポコ(ハゲ野郎)という汚い言葉を使ったことに驚いた。
「私は 彼らの発言に怒っているんじゃなくて、彼らが戦争をジョークのネタに使ったこと、深く考えずにただからかったことに腹が立ってしかたがなかった。
彼らがジョークじゃなくて、真剣に質問してくれたら 全然問題なかったのに。
私だって、今回 本当はもっともっと第二次世界大戦のことも深く説明したかったし 原爆のことだけを取り上げて、生徒が(アメリカはひどい国だ)とか(日本はかわいそうな国だ)と言う捉え方をしてほしくなかった。でも本当に時間がなくて、レルと相談した結果 原爆だけ取り扱うことにした。
それでも日本が始めた戦争だし、日本だって他の国にとてもひどいことをした。歴史、とくに戦争にはいろんな側面があって 原爆は第二次世界大戦の一側面にしかすぎないことを 伝えたかった。だから一生懸命 生徒に (これは日本が始めた戦争なんだよ)とか アメリカはひどい という生徒には(それは違うよ。日本も悪いことをしたんだよ)と言っていた。朝の朝礼の時だって そういうことを言ったのに、教頭達は遅刻して朝礼に参加してなかった。協力もしなければ 聞く耳も持たないくせに そういう人達に ただからかわれて 本当に悔しかった。そして 何より 戦争を実際に経験した国である 私たち日本人にとって 戦争をジョークのネタにすることは あり得ない」

と言って 愚痴を聞いてもらった。 
校長先生は 「キオコ、私がさっきスタッフルームで言ったこと覚えてる?(後に記述)今日 私は 本当にあなたのしたことを誇りに思っている。そしてわたしだけじゃなく、もちろん生徒だけじゃなく、ポコ以外の全同僚がそう思っている。あんだけ 自主性もやる気もない教師が 自分の仕事をほっぽらかして あんだけ真剣に展示物を見ている姿を わたしは始めて見た。ポコの発言に 同僚みんなすごく怒りを覚えていることからも それがわかるよ」

といろいろ優しい言葉をかけられ また涙が出た。
で、そろそろ片付けの時間だ。とおもい スタッフルームに戻ると・・・・
なんと・・・・・

同僚10名くらいが皆スタッフルームにたまって 片づけを手伝っていてくれた。

こんなこと トンガではあり得ないことなんですよ。

それを見た瞬間 また泣けてきた。
私を みた同僚達は 「あんなポコの言うこと 気にするな!」「あいつらは カセレ(便所野郎)だ!」と口々にいい、「本当に キオコにすまないと思う」と真剣に言ってくれる人もいた。
みんなで わいわい言いながら 片付けた。私は また涙 涙 だった。こんどの涙はうれし涙だった。私の泣き顔を見て、男性教師陣はテンションが上がり、「キオコ、キオコ、アイシテイマス」と言ってきて 大笑いだった。
片付けた後も、同僚達が 楽しそうに一緒に鶴を折ってくれた。

生徒だけじゃなく 教師といっしょに なにかできたことが 任期の最後の最後に本当にいい思い出になった。

写真は 同僚と。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (aya)
2007-12-09 13:50:21
何かを達成することの素晴らしさもさることながら、
このイベント自体を考えたことが素晴らしい!

帰国はいつになるのかな?
こちらで恭子お帰り会&忘年会を企画中です。
ぜひとも日程をお知らせ下さいまし。
返信する
Unknown (Unknown)
2007-12-09 20:31:50
>あや
さんくすー
今 本島にいます。明日 トンガをたつよ。
完全に燃え尽きて、エウアを去った日から
今までの疲れがでて 体調不良です。
一日中 寝ていました。

明日トンガを出て、フィジー サモアと回って
22日に帰国します!
お帰り会&忘年会 企画してくれているのね!
ありがたう。
今のとこ 25日 26日は 埋まっていますが
それ以外は大丈夫なりー
返信する