before dawn

青年海外協力隊でトンガにて活動、インドの大学で教壇に立つなどしていましたが今は母国で働いています。笑うことが一番大事。

ミャンマーでの事件と坂本竜馬

2011-10-01 02:56:57 | 海外ニュース

びっくりしました。。。

ミャンマーで、、、しかもあの平和なバガンで あんなことが起きるなんて。信じられません。
もちろん、世界各国でこういう事件は起きています。
でも自分はバガンがどういう場所か知っているだけに にわかには信じがたいのです。

ニュースですら 「ミャンマー国において外国人観光客が犠牲になる事件は稀」と報道していますから、、、


私は ミャンマーが大好きです。

私だけでなく ミャンマーに行ったことがある人のほとんどが この国を好きになります。

第二次世界大戦時 日本軍の作戦で最も無謀で悲劇的な結果を迎えたといわれるインパール作戦でミャンマーに出兵し
あの「白骨街道」を体験した人でさえ、日本に帰還後 現地でのミャンマーの方々の優しさを思い出し
ミャンマーに再訪される方も多いと本で読んだことがあります。もちろん、帰らぬ人となった戦友を偲ぶことが一番の理由ではあるかと思いますが。

とにかく、

ミャンマー という言葉を聞いて

一般の日本人は

・かつてはビルマと呼ばれていた
・軍事政権
・アウンサン・スーチー

この3つのキーワードしか思い浮かばない人が かなり多いのかなと思います。

某大国から経済制裁もうけていますし 国内の様子(政治や事件以外の一般的な様子)がなかなか世界に発信されないので

「謎の国」「ちょっと こわい?国」 

というイメージがある人もいると思います。

でも ミャンマーに住んでいる人たちは そんなイメージとは全く別な方たちなのです。

確かに 軍事政権のみならず 多民族国家なので民族問題もありますし まだまだ解決していかなくてはならないことが山積みですが
軍事政権がすすめている民政移管はすごい勢いですすんでます。
昨年20年ぶりに行われた総選挙以降 政府は少しずつ民衆に歩み寄っています。
つい最近(昨日)イラワディ川のダム建設の国家事業は 民衆の意向を反映していなかったとして大統領がその建設を急遽ストップさせましたし。
(このダム建設に出資し利益を得る予定だった某国がどう反応するかはわかりませんが、、、)

そして 何より

ミャンマー人の国民性つまり
古き良き日本人が持っていたであろう
 「心の美しさ」「敬虔さ」「他者に対する優しさ」は
上記の様々な課題を抱え続けているこの国の歴史に左右されずずっと 変わらず在り続けているのです。

これは きっとミャンマーに行ったことがある人、もしくは日本でミャンマーの方と交流をしたことがある人にしかわからないかもしれません。

私も 一応 20才から世界各国を回っていますが その中でもミャンマーの人の優しさと笑顔はトップレベルだと思っています。


なのに

今回のようなたった1人が起こした事件で 大きくその国全体の印象が変わってしまうことがある。

私などは、1つの事件で ミャンマーのイメージが変わってしまう程度の浅い関わりではないので
 「どの国にも悪い人もいれば いい人もいる」と思うにとどまりますが 
ミャンマーを知らない人にとっては 「危ない国だ!」としか思えなくなってしまう人もいるかもしれません。

それが 残念です。

たった1つの事件、たった1つのミス、たった一つのボタンの掛け違いが 国と国との外交を大きく左右してしまうこともある。

今は 国と国をつなぐ仕事の一端を担っているので 自分も身が引き締まる思いでした。

仕事上に限らず 国家関係、人間関係で 一度失った信頼を取り戻すのは本当に難しいと思います。

でも一度 失った信頼を 再度取り戻せたら きっとその信頼は以前よりも数倍 強固なものになっているはずです。


今日 ミャンマー人の知り合い達からさっそくメールがきました。

「事件のことを知りました。自分の国で起きた悲しい出来事、
なんとお詫びしていいかわかりません。日本の皆さんに本当に申し訳ないと思っています。私自身も非常にショックです。
 このようなひどいことが起き 本当に悲しく そして皆さんに申し訳ないです。」

という内容が つづられていました。

なんだか、、、、感動しました。

自国で邦人が事件に巻き込まれたことに対し このような「お詫び」のメールをしてきてくださったのは ミャンマー人が初めてでした。

この事件はミャンマーだから起きたわけではない。
世界各国 どこにいたってこういう事件に巻き込まれる可能性はあるのです。
日本にいるほうが その危険性は高いかもしれません。

それでもこうやって 「自分が日本に行った時、みなさんは誠心誠意 つくしてくださった。だから自分もそれに応えたい。」と
あたたかい心をとどけてくれる。

私はやはり ミャンマーの方たちが好きで、もっともっと知っていきたいと思っています。

そして国のために毎日一生懸命がんばって いろいろ活動している同世代のミャンマーの方たちを間近にみると
自分もがんばらねば
と思うのです。

日本のような国には やはり「自分の国を良くしよう」という切実な思い、ハングリー精神が欠如してしまっていると思います。
BRICsの1構成国であるインドや、大きな社会的な変革期を迎えようとしているミャンマー。
そういう国の方たちと 日々仕事で接していると

根本的な 「エネルギー」の差を感じます。 つまり 日本のパワーはとても低い。対してインドやミャンマーは「これからだ!必死の思いで 向かっていくぞ!」という思いを感じるのです。

「日本の夜明けぜよ」

という 坂本竜馬の言葉が思い出されます。

今は

「インドの夜明けぜよ」「ミャンマーの夜明けぜよ」

とくに後者は社会的な変革期を迎えようとしているので まさにその通り。

一国の 歴史に残る大きな過渡期を間近で見つめることができることは本当に刺激になる。

目が離せません。

私は 多くの日本人にとっていまだ「未知の国」であるミャンマーの情報を もっともっと伝えていきたいなと思う今日この頃なのです。


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1 コメント

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ミャンマーの情報ありがとうございます (Tomonori Manzen)
2011-10-06 07:12:57
ミャンマーの情報検索からのコメントになります。

まずは、貴重な情報ありがとうございます。仕事の案件でミャンマーに行く可能性が出て参りましたので、安心致しました。

それでは失礼致します。
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