びっくりしました。。。
ミャンマーで、、、しかもあの平和なバガンで あんなことが起きるなんて。信じられません。
もちろん、世界各国でこういう事件は起きています。
でも自分はバガンがどういう場所か知っているだけに にわかには信じがたいのです。
ニュースですら 「ミャンマー国において外国人観光客が犠牲になる事件は稀」と報道していますから、、、
私は ミャンマーが大好きです。
私だけでなく ミャンマーに行ったことがある人のほとんどが この国を好きになります。
第二次世界大戦時 日本軍の作戦で最も無謀で悲劇的な結果を迎えたといわれるインパール作戦でミャンマーに出兵し
あの「白骨街道」を体験した人でさえ、日本に帰還後 現地でのミャンマーの方々の優しさを思い出し
ミャンマーに再訪される方も多いと本で読んだことがあります。もちろん、帰らぬ人となった戦友を偲ぶことが一番の理由ではあるかと思いますが。
とにかく、
ミャンマー という言葉を聞いて
一般の日本人は
・かつてはビルマと呼ばれていた
・軍事政権
・アウンサン・スーチー
この3つのキーワードしか思い浮かばない人が かなり多いのかなと思います。
某大国から経済制裁もうけていますし 国内の様子(政治や事件以外の一般的な様子)がなかなか世界に発信されないので
「謎の国」「ちょっと こわい?国」
というイメージがある人もいると思います。
でも ミャンマーに住んでいる人たちは そんなイメージとは全く別な方たちなのです。
確かに 軍事政権のみならず 多民族国家なので民族問題もありますし まだまだ解決していかなくてはならないことが山積みですが
軍事政権がすすめている民政移管はすごい勢いですすんでます。
昨年20年ぶりに行われた総選挙以降 政府は少しずつ民衆に歩み寄っています。
つい最近(昨日)イラワディ川のダム建設の国家事業は 民衆の意向を反映していなかったとして大統領がその建設を急遽ストップさせましたし。
(このダム建設に出資し利益を得る予定だった某国がどう反応するかはわかりませんが、、、)
そして 何より
ミャンマー人の国民性つまり
古き良き日本人が持っていたであろう
「心の美しさ」「敬虔さ」「他者に対する優しさ」は
上記の様々な課題を抱え続けているこの国の歴史に左右されずずっと 変わらず在り続けているのです。
これは きっとミャンマーに行ったことがある人、もしくは日本でミャンマーの方と交流をしたことがある人にしかわからないかもしれません。
私も 一応 20才から世界各国を回っていますが その中でもミャンマーの人の優しさと笑顔はトップレベルだと思っています。
なのに
今回のようなたった1人が起こした事件で 大きくその国全体の印象が変わってしまうことがある。
私などは、1つの事件で ミャンマーのイメージが変わってしまう程度の浅い関わりではないので
「どの国にも悪い人もいれば いい人もいる」と思うにとどまりますが
ミャンマーを知らない人にとっては 「危ない国だ!」としか思えなくなってしまう人もいるかもしれません。
それが 残念です。
たった1つの事件、たった1つのミス、たった一つのボタンの掛け違いが 国と国との外交を大きく左右してしまうこともある。
今は 国と国をつなぐ仕事の一端を担っているので 自分も身が引き締まる思いでした。
仕事上に限らず 国家関係、人間関係で 一度失った信頼を取り戻すのは本当に難しいと思います。
でも一度 失った信頼を 再度取り戻せたら きっとその信頼は以前よりも数倍 強固なものになっているはずです。
今日 ミャンマー人の知り合い達からさっそくメールがきました。
「事件のことを知りました。自分の国で起きた悲しい出来事、
なんとお詫びしていいかわかりません。日本の皆さんに本当に申し訳ないと思っています。私自身も非常にショックです。
このようなひどいことが起き 本当に悲しく そして皆さんに申し訳ないです。」
という内容が つづられていました。
なんだか、、、、感動しました。
自国で邦人が事件に巻き込まれたことに対し このような「お詫び」のメールをしてきてくださったのは ミャンマー人が初めてでした。
この事件はミャンマーだから起きたわけではない。
世界各国 どこにいたってこういう事件に巻き込まれる可能性はあるのです。
日本にいるほうが その危険性は高いかもしれません。
それでもこうやって 「自分が日本に行った時、みなさんは誠心誠意 つくしてくださった。だから自分もそれに応えたい。」と
あたたかい心をとどけてくれる。
私はやはり ミャンマーの方たちが好きで、もっともっと知っていきたいと思っています。
そして国のために毎日一生懸命がんばって いろいろ活動している同世代のミャンマーの方たちを間近にみると
自分もがんばらねば
と思うのです。
日本のような国には やはり「自分の国を良くしよう」という切実な思い、ハングリー精神が欠如してしまっていると思います。
BRICsの1構成国であるインドや、大きな社会的な変革期を迎えようとしているミャンマー。
そういう国の方たちと 日々仕事で接していると
根本的な 「エネルギー」の差を感じます。 つまり 日本のパワーはとても低い。対してインドやミャンマーは「これからだ!必死の思いで 向かっていくぞ!」という思いを感じるのです。
「日本の夜明けぜよ」
という 坂本竜馬の言葉が思い出されます。
今は
「インドの夜明けぜよ」「ミャンマーの夜明けぜよ」
とくに後者は社会的な変革期を迎えようとしているので まさにその通り。
一国の 歴史に残る大きな過渡期を間近で見つめることができることは本当に刺激になる。
目が離せません。
私は 多くの日本人にとっていまだ「未知の国」であるミャンマーの情報を もっともっと伝えていきたいなと思う今日この頃なのです。
私が今住んでいるアパートには、
なんと
テレビがある。
テレビだよ?
テ ・ レ ・ ビ!!
すげーーーだろーーーー?!
しかも、何故だか知らないが、1週間前くらいから突然BBCとCNNが見られるようになった。
一体 何故。
サンキュー インディア。The country of wonder。
それからというもの、一日1時間はBBCを見るようにしている。
さっきBBCを見ていて、驚いた。
アフリカ大陸今世紀最大の暴君と言われている独裁者ムガベ大統領が支配するジンバブエで 野党の議長ツヴァンギライが総理大臣となって、連立政権が樹立されたらしい。
フィジーにいた時、インド人の先生からマンツーマンで英語を習っていたのですが、その時 授業の題材はBBCのニュースでした。当時、BBCではムガベによる、野党と野党支持者(一般人)への暴行、虐殺などの被害が毎日のように放送されていました。
ニュースで伝えられるムガベの暴君っぷりは、本当に恐ろしく、非人道的なものでした。
なんつったって、警察を使ってムガベ政権反対者を抹殺していくのですから。
選挙で、野党に票を入れた市民を探し出し、暴行もしくは虐殺するのですから。
それでもムガベ政権に反対する人々は、自分達の家を出て、草むらの中で寝て夜をあかしたりしながら身を隠して、密かに政治運動をするなどして立ち向かっていた。
そして今日。ついに野党の議長ツヴァンギライが総理大臣に就いた。
が、 ムガベは引き続き大統領職に就いている、、、、。
これじゃ、意味ないんじゃない?
多くのジンバブエ国民も、そう思っている。
でも、暴君ムガベが野党との連立政権を受け入れたことは、驚きだ。
ツヴァンギライ氏が 今後どのように動くか。 気になるところだ。
しかし テレビってすごい。