before dawn

青年海外協力隊でトンガにて活動、インドの大学で教壇に立つなどしていましたが今は母国で働いています。笑うことが一番大事。

トンガの教え子との感動の再会 (1日目)

2009-09-13 00:16:56 | トンガ 青年海外協力隊活動記

はいっ!!
ということで、教え子と再会してきました!!!

では、例のごとく長い文章になるので、一日、一日を区切って書いてみます。

ピネ達、国際交流基金の学習者訪日プログラム(各国成績優秀者)に参加している学生は、大阪の交流基金を拠点として日本で二週間過ごします。
国際交流基金という財団法人は日本語教育の中枢で、毎年たくさんの訪日プログラムを実施しているので、スケジュールは本当にすばらしい。

特にピネが参加しているこのプログラムは 日本語の能力を高めることだけでなく 日本文化を学ぶことにも重点を置かれているので、日本文化体験は完璧に行われる。 最初の一週間は大阪で日本語を勉強したりして(大阪弁も勉強したりする)、それから旅行に出発し 京都 広島 東京を訪れ、また大阪にもどり、日本文化体験、ホームステイプログラムなど 充実した内容。

旅行で東京(滞在先は埼玉)に滞在するのは3日間のみ。うち1日は終日フリーデイ!

運命の神様のお陰か、インドから帰国し日本で未だ療養中の私は時間だけならあるので、勿論、ピネに会える日は全て会いに行った!

まず一日目の9月8日

この日、ピネ達 プログラム参加者は交流基金のスタッフの方同伴で、東京観光。
でっかい貸切バスに乗り、築地、浅草、朝日新聞社 を訪問し、夕方 滞在先の埼玉の国際交流基金に戻ってくるというので 私は夕方 交流基金に会いに行った。
とりあえずお土産にミスタードナッツを買って。

受付で 交流基金の担当者の人に挨拶をし、

「私は、以前、トンガでレアアエピネを受け持っていたものです。 ピネがお世話になっています。 彼女、どうでしょうか。元気でやってますでしょうか。 ご迷惑おかけしてませんか。」

と ドキドキしながら聞いてみる


「ああ、ファタイさん(ピネの苗字)ね!元気ですよ~! 
 でも トンガ、、、でしたっけ? 
 トンガという国では みんな全然歩かないから、こっちに来てプログラムで
 いろんなところに行くたびに 疲れた~ 足が痛い~ って言ってますよ(笑)
 彼女の話によると、トンガ人はいつも 寝るか食べるか横になるかしかして  
いないみたいですね(笑) のんびりしたいい国ですねえ」

ば、ばれた、、、、、!!!!

そうなんですよ~ トンガ人、ぜんっぜん歩かないから ちょっと歩いただけで弱音 吐くんですよ~、、、、 でも楽しんでプログラムに参加しているようなのでほっとする。

担当者の方にお礼を言って、受付の人に内線でピネを呼んでもらった。

待つ。

待つ。

待つ。

ドキドキ。


来た!!!

私 「ピネ~ッ!!!」

ピネ 「キオコ~ッ!!!」

ここが国際交流基金という格式高い(日本語教師にとって)場所ということも忘れ、
私は大声でピネの名前を呼び、ピネに駆け寄った!

そしてTongan way で きッつ~い きッつ~い ハグ!そして ウマ(キス)!!

嗚呼、こんな瞬間が私の人生でおきるなんて、、、、

嬉しくって、嬉しくって、ピネを ぎゅーーーーっと 抱きしめた。(>u<)

こんなにきつくトンガ人をハグしたのは、きっとエウアを去ったとき以来だろうな。
別れの時のハグ。再会の時のハグ。同じように相手を愛おしむから
同じくらいきつく抱きしめる。

偉いね。たくさん勉強したね。いろいろ不安だったでしょう?でもがんばってるね。
すごいね。

いろんな気持ちで一杯になった。

そして落ち着いてピネを良く見てみると、

トンガで流行の Tシャツ裏返し着用!!!
ズボンの上にツペヌ(トンガでは女性は足を見せてはいけない。長い巻スカート(ツペヌ)を着用するのが良しとされる)を巻きつけ、

上下 真っ赤というコーディネートで (トンガのラグビーチームの色は赤!国旗も赤なので、赤はトンガ人の好きな色である。)

しかもTシャツには(裏返しだが) でっかくTONGAのマークがっ、、、、、!!!


ずぇん ずぇん 垢抜けてない!!!!

見事な THE TONGA っぷり!!!

さすが 離島エウア の子!! 
さすがわが子!!!


見事なまでのトンガンスタイルに、私は 冗談抜きで感動した。

これって すっごいすばらしいことだと思った。

18歳といったら外国の(欧米の)文化に影響されて トンガの伝統的な服を嫌ったりする年頃。特に 日本という海外に出るときは、トンガの服ではなく、洋服を着たがる子が多いでしょう。
現に 同プログラム参加者のほかの国の子は 洋服で参加している子ばかり。

でも それは私の浅はかな考えでした。
トンガの子、特に ど田舎 エウア島の子は そんな あまっちょろくない。
トンガ人であること トンガの文化に 誇りを抱いてる。

ピネ、あんた、すごいよ。 先生、また あなたから学ばされたよ。

ピネの顔は ほんっとうに 向日葵のような 明るい笑顔でいっぱいだった。

その笑顔をみれば、彼女が この滞在を本当に楽しんでいることがよくよくわかった。

感動の再会を果たしたら、すぐに おしゃべりに突入!!!


っまあーーーーー ピネったら 喋る 喋る!!

最初は日本語で話していたが、

気が緩んだのか、気がついたら べらべらとすごい勢いで トンガ語が飛んでくる(笑)

ここは何処?? トンガ???

まあ、10代の子が1週間日本語の中で頑張ったんだから、今日くらいはいいか

と 私も ちょっとトンガ語で話し始めると、

キオコ!!トンガ語忘れすぎ!! と早速 怒られました

あのね、、、私も一応先生ですから、簡単な文章くらいは日本語で話させたいのよっ!!まあ、トンガ語忘れてるってのは事実ですがね、、、(笑)だってもう二年経ってるのよ~ トンガから帰ってきて でも 久々のトンガ語、やっぱり いいなあ。

しかも、このエウアのノリ!めっちゃ懐かしい!おバカネタトーク 爆発(笑)!
気がついたら2時間くらいおしゃべりをしていた。

ピネは機関銃のように、「あのね、こういうことがあってね、、、、!!!」
「こういうのを食べてね、、、、!!!」 「友達ができてね、、、、!!!」という日本での体験談を どわーーーーっと喋っていた。

それだけ たっくさんの刺激を受けているんだろうね。
だれかに話したくって 仕方ないんだね

そんなピネの話が聞けるなんて、幸せで 嬉しくて、教師冥利につきますよぅ。ポロリですよぅ

で、散々喋って 気がついたらすっかり夜になっていたので、

「ピネさん ばんごはんを食べに行きませんか。」というと、
「ちょっと待ってください!I will get my bag」と言うので、
お土産に持ってきたミスタードーナッツを渡して、
「これをへやに おいてきてくださいね。
 あとで、ともだちといっしょに食べてください。」とミスドの袋を持たせた。
「ありがとございます!!!!!」と大喜びしたピネは かばんを取りに、自分の部屋まで走っていった。ミスドの袋を抱えて。
で、部屋でバックをとって ミスドを部屋に置いて、ロビーに戻ってきたピネの顔をみると、
口の横にクリームがついてた、、、!!!
口もモゴモゴしていた、、、!!!

おぬし、さては、この数分の間に、急いでミスタードーナッツ食ってきたなっ?!
さすがだ トンガ人!

指摘すると、「はい~(^^)おいしいですぅ~♪ありがとございます!!」と上機嫌だった(笑)

で、ご飯を食べに外に出て、「何が食べたいですか?」と聞くと、 「ええっとー」と言い出したピネ。どうやら “ええっとー”を覚えたらしい(笑)

そうして ハンバーガーショップに入った。
(やっぱ比較的食べなれてるのが好きなのね

ハンバーガーショップでは ピネにオーダーさせてみる。

ピネ 「チーズバーガーのセット、、、、を、、、、ください」

店員 「お飲み物は?」

ピネ 「ミルク、、、を、、、ください」

ちょっと 手助けしたものの、なんとかオーダーできた。

すごいよおおおーーーーーーーっ 

「ピネさんっ!!!すごいですねえ!!!!」と言うと

めっちゃ 嬉しそうに照れ笑いしてた。

ハンバーガーを食べ始めた頃、ピネがいきなり、

「OH!! My shirts!!!」と言って 大笑いしだした。
そう、トンガンスタイルで 裏返しにTシャツを着たままハンバーガーショップまでやってきてしまったことに今気がついたのだった。

「Sai pe ~ (It's OK!) This is Tongan style!!と大笑いしていた。
そう、Tシャツを裏返しにすることも、何事も大笑いして恥も悲しみも笑い飛ばすのも、全部トンガスタイル。 
そうそう、いいんだよ、ピネ。トンガンスタイルでさ!!

ハンバーガーショップでも たくさんおしゃべりを楽んだ後、

ピネを交流基金まで送り届けた。

その道中、 「キオコ、After you send me to the institution, how will you go back to your home??」

というので、 「でんしゃで かえります」というと、

「alone??」というので、 「はい、そうです。」と返すと、



It's not good!!!」と 焦りだした。 
そうね、トンガでは 夜が更けてから 女性が1人で出歩くのはありえないことだもんね。

「It’s OK, I know Karate. I'm strong!!」と説明し、納得させた。

このことだけでなく、ピネはたくさんのカルチャーショックを受けているようだ。
でも それを 面白おかしく話しているので、こちらとしてはちょっと安心
トンガ人の持ち前の陽気さと、10代という若さだから、きっと「?」「!」と思うカルチャーショックも面白おかしく自分の中で受け止めているみたい。

たくましいな、ピネ 18歳。

そして

「おやすみなさい!また 明日!」と笑顔で別れ


こうして 幸せ1日目が終わったのでした。

Teu fakamatala ki he 2nd day apongipongi----   


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5 コメント

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Unknown (すすみ)
2009-09-13 05:43:23
教え子との再会うらやましいのー。
教師にとっては、教え子の成長した姿ってのは一番嬉しく思えることね。
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Unknown (よう)
2009-09-13 06:33:53
裏返しTシャツの写真を見たかった!!

基金のセンターって、北浦和?
ご飯とかカードでオーダー制だから、めっちゃくちゃ食べてるんだろうな 

返信する
面白いっ! (*ちぃぼ~*)
2009-09-17 01:25:12
面白すぎるっ!!
Tシャツ裏返しやツペヌもだけど
ドーナツ食べてきたとこで、吹き出してしまったよ
またクリームつけてるとこが可愛いね
ピネちゃんは異国の地でも、ホントにトンガの心を忘れてないんやね
エライね

私も会いたかったなぁ~。。。
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Unknown (よう)
2009-09-29 07:19:52
感動の二日目はまだ??

自分のブログを更新せずに、わたしやらGONのブログで、キムになってる場合じゃないよ。

ハヤク スルエヨ
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Unknown (きょん)
2009-09-30 03:54:09
>すすみ
ほんっとーーーーに 幸せ感じたよおー 夢のような出来事だった。教師ってこういう喜びがあるから、やりがいがあるんだよね、、、
転職考えてるから、こういうことがあると やっぱり教師このまま続けようかなあとか迷うわあー

>よう
そう!北浦和!
ようちゃんもそこで、研修やったんだよね?
ピネはね、ご飯 そこでは食べなかったみたい。朝ごはん食べないし、夜もハンバーガー買いに行ってたし(笑)

>ちぃぼー
いやあ~ ほんっとーに 「ザ トンガ」っぷりに エウアから2年離れている私は油断してたから 大いに驚いたよ(笑)
でも 「やっぱ トンガ最高だわー」って思った 見習わなきゃなあって。
ちーぼーの観光アイデアを かなりパクらせてもらいました!水族館、焼肉!大正解だったよぅ。Malo maloですぅ

>よう
チョンマル アニョハセヨ
キムチ カムサハムニダ
ワタシ チョンマル キムサン チガウエヨ
プープララー ムニダ
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