人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、効果的にがんを抑制できる免疫細胞「キラーT細胞」を作製し、マウスを使った実験でがんの進行を遅らせることに成功したと、京都大の金子新准教授(免疫再生治療学)のチームが15日付の米科学誌電子版に発表した。iPS細胞を使ったがん免疫療法の実用化につながる成果としている。

 体内のキラーT細胞はがんを攻撃し続けると、疲弊してしまうため、チームはiPS細胞から、若くて元気な攻撃能力の高いキラーT細胞の作製を目指した。