升井紘 浮沼亭日記

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女亀山の霊亀と千把焚(稲生もののけ三井権八の布野村妖界めぐり)

2019年04月30日 00時01分46秒 | 日記

広島ブログ

連休3日目は雨降りでした。今日も気象情報では雨傘が張り付けてあります。

28日は向原でのイベントに是非出かけたいと思っていたのですが、よんどころない事情で見送りました。nancyさんの舞台はこんな様子だったそうです。行けなくて残念

 

 【女亀山の霊亀と千把焚】三井権八が語るには・・・

女亀山の言い伝えは、横谷の光西寺の前の住職長田賢勝さんに教えてもらいましてのう、あっしは霊亀さんにお願いする踊りが見たかったんでやんす。

 

 布野と作木と飯南町の境には標高830メートルの女亀山と呼ばれる山がありゃんす。昔から女亀様の山として敬われ山頂にはお宮を建てて祀るなど特別な場所でやんした。

 ここには女亀様に仕えている「霊亀」がおり、人々の願いを叶えてくれるという伝説がありゃんした。

 はるか昔のことじゃそうなが、その年の夏は日照り続きで雨は一滴も降らず、田んぼも畑も干上がって稲も野菜も枯れてしまうという大変な気候だったそうでやんす。住民が寄り集まって「この日照りは女亀様の罰が当たったんじゃ、女亀様に助けてもらわにゃあいけまあ」と、山に登りやんした。

 祠の前で焚火をし、それを囲んだ男衆はまわしを取り、女子集も腰巻を脱いで水の枯れた女亀池に投げ込んで真っ裸になって踊りだしたんでやんす。すると池の中から「霊亀」が姿を見せ、天に向かって昇って行くとたちまち上空に真っ黒い雲が湧いて出て、稲光とともに雨が降り出し山裾の田んぼも畑も見事に潤い草木も息を吹き返したんでやんす。

 霊亀の出現にそりゃあもう、たまげやんしたが、あっしはそれよりも真っ裸の踊りの方を目を皿のようにして眺めておりやんした。

 その時祠の前で燃やした薪は千把にも及んだことから、

 千把焚(せんばたき)と呼ばれ明治の末まで続きやんした。

 

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2 コメント

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Unknown (菜の花)
2019-04-30 08:19:22
ええでやんすのー、わしも見たかった、そのなごりでしょうか、その下の大岩に今でもときどき腰巻が干してあるのがみえるそうなー。
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菜の花畑さんへ (浮沼亭の気まぐれ放談)
2019-04-30 16:54:05
そうでしょうとも、その眺めは絶景だったにちがいありません。
しかし、眺めたのは権八だけで、残念ながら私は見ていないのであります。
「作者はつらいよ!」
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