哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

湯船につかって・・・・。

2009-12-10 22:51:26 | 出来事
「今日はすいてますなあ・・・・」

いつものスーパー銭湯。
湯船につかって、まったりしていると声をかけられた。

大正生まれの85歳のおじいちゃん。

なにげない会話が続く・・・・・。

80歳を過ぎた歳の事。戦争のこと。戦後生まれとは違って生活が苦しかったこと。自動車免許のこと。墓のこと。戒名のこと。最近カラダがゆうことをきかないこと・・・・・・・などなど。

まったくの赤の他人だが、ふたりだけの湯船の中、のぼせるくらい話し込んでしまった。その後いい感じで話が途切れた頃をみはからって、どちらともなくおのおの自分の世界に戻っていった。

昔のどこの街にもあった「銭湯」って、こんな雰囲気だったなぁっとフト思う。

小学校に上がるか上がらないかの頃、家にも風呂があったにもかかわらず楽しみだった近所の風呂屋さん。

近所のおじちゃんにかわいがられ、はなしかけられ、いろんな事を聞いたんだろうなぁ・・・・・、そんな小さな頃の体験から、人と人との接し方、経験、ご近所付き合い、行儀などいろんな事を学び、自然と身についたのだと思う。

最近の社会・生活ではこんな体験などないから、自然と他人とまじわることをめんどくさがり、仲間うちだけで行動することを欲して、他人をよせつけなくする傾向がある。

このおじいちゃんとの会話の中にも、葬式の場面で現在はあまりにも形式的すぎて、めったに会うことがない親類・縁者のなかにでもそのように「よそよそしい」雰囲気がするということを言っておられた。

社会生活の中では、人と人とのつながり、まじりあい、コミュニケーションは絶対必要であり大切にしなければ生きてゆけない。銭湯という場は、それをごく自然に学ぶことが出来たし、他人とのコミュニケーションをとる場であった。(いわゆるハダカとハダカのつきあい)

希薄になりつつある他人との関係をどう維持してゆくかは個人個人にゆだねられるだろうが、「社会性知能」をもった人間同士だもの、たまにはこういう場でいろんなハナシをしてもいいんじゃない。
コメント
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