狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

陛下のお言葉

2009-10-26 16:45:34 | 日録
 昨日(10月15日)の朝日新聞朝刊の第2面に、「お言葉」言及 首相は疑問視という見出しで、ホアヒン(タイ中部)から蔭西晴子記者署名入りのの小さな記事が載った。、
 >鳩山首相は24日、国会開会式の天皇陛下の「お言葉」について「工夫できないか」と求めた岡田克也外相の発言に対し、「岡田大臣はそのように考えているだろうが、陛下のお心は推し量れない。そうである以上、本来、やはりこういったコメントはあまりすべきではなかったと思う」と述べた。>というものである。
また、付帯記事として、
      ◇
>自民党の大島理森幹事長は24日、水戸市で講演し、岡田外相の発言について、「陛下のお言葉にまで触れるとは何事か。うぬぼれ以外の何ものででもない」と批判した。
とある。
 岡田氏は「大きな災害があった直後を除き、同じあいさつをいただいている。国会に来ていただいているのだから、よく考えてもらいたい」と語った、という。
天皇陛下のお言葉をめぐり閣僚が意見をするのは異例だそうである。

日本国の総理大臣が、「陛下のお心は推し量れない…。」と仰るのだら、ボクがいまNHKニュースで、鳩山首相施政方針演説をきいて、僅かばかりの「焼酎」を嗜んだ末の「世迷い言」を書いても致し方ないであろう。
 また、陛下の御胸中など御察し致すこと自体、洵に畏れ多い極みと存ずる次第なので、朝日新聞の報道だけをそのままコピーするだけにとどめておきたい。

参照: 新憲法のもとに第一回国会は昭和二十二年六月に開かれた。次はそのとき賜りたる「お言葉」である。

本日、第一回国会の開会式に臨み、全国民を代表する諸君と一堂に会することは、わたくしの深く喜びとするところである。
日本国憲法に明かであるように、国会は、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である。したがって、わが国今後の発展の基礎は、一に国会の正しい運営に存する。
今や、わが国は、かつてない深刻な経済危機に直面している。この時に当たり、われわれ日本国民が真に一体となって、この危機をを克服し、民主主義に基く平和国家・文化国家の建設に成功することを切に望むものである。(「朝日新聞」22・6・24)
 (講談社学術文庫「昭和天皇語録」黒田勝弘 機 好秀 編より)