呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

「80後」世代の自動車購入の傾向

2010年07月01日 | 日記
 中国国内市場が注目されるに伴い、やたらと聞こえてくるキーワード、「80後」あらためてこの単語の意味を見てみよう。

 80後:1980年から1989年までに生まれた世代。今年21歳から30歳。ということは、
 70後:1970年から1979年までに生まれた世代。今年31歳から40歳。ということになる。

 さて、MSN中国語サイトが《MSNホワイトカラー自動車調査報告》というものを発表した。一線都市のホワイトカラーの自動車購入・保有状況に関する調査報告だ。これによると、自動車を保有するMSNホワイトカラーの半数以上がその年齢が25歳から30歳の間に集中しており、「80後」が自動車消費のメインとなりつつあることがわかる。なるほど、やはり「80後」は国内消費の牽引役であることがわかる。ところが、そのお金の出所は彼ら自身ではないのだ。

 「80後」世代のホワイトカラーの72.5%もの人がは両親または親類の援助に頼っているという結果が出ている。これとは逆に、「70後」世代の75%の人が自ら全額負担して自動車を購入しているという。「80後」初期の人はもう30歳になるが、結構スネかじりであることがわかる。

 また、地域によっても購入金額に特徴があることがわかっている。北京地区のホワイトカラーが始めて車を購入する場合の費用は割と少なめで、30%以上が10万元以下の自動車を購入している。一方で、広州地区のホワイトカラーの予算は高く、15%の人が初めての自動車購入金額が25万元以上に上る。これは北京の9%や上海の11%を大きく上回る。南に行くほど太っ腹であることがわかる。常住人口を比較すると、2009年末で北京が1755万人、上海が1921万人、広州で1025万人という数値が発表されている。人口こそ違えど、台数ベースでは北京と広州はほぼ同じだ。広州が所属する広東省にはこのほかにも深圳もあり、広東省全体の人口も9638万もの規模に達しており、日本をちょっと小さくしたくらいの規模だ。なんとなく中国での事業展開は上海からというような形で入り始めるケースが多いが、広州(広東)からはじめるというのもひとつの考え方として検討に値するといえるだろう。

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