呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

意外と受け入れられている畳

2011年09月13日 | 日記

 日本の畳は中国でも畳と表現するかと思いきや、中国では「榻榻米」と表現します。中国語のソフトで変換してもすぐ出ますので、「畳」よりも「榻榻米」という表現のほうが浸透しているといえます。

 

 さて、なぜ畳について話すのかということなのですが、絨毯を買おうと思いまして上海の宜山路という通りに行ってきました。この通りには内装するにあたって必要となるものが一通りそろっており、建材はもちろんのこと、キッチン、浴室、トイレ、カーテン、床板等を販売する店舗がわんさかあります。目的は絨毯だったのですが、目を引いたのが畳でした。一軒二軒であれば中国で畳なんてマニアックなお店だなあと思うだけのことですが、なんと畳を扱っているお店が多いです、というかかなり多いです。そこで見かけた表現が「榻榻米」なんですね。畳を売るだけではなく、畳を使ったコーディネート、要するに和室ですね、それをアピールしているところもありました。ここまで畳が受け入れられているとは思いませんでした。ここまで受け入れられるのであれば日本の畳業者も中国マーケット本格進出も十分可能性ありでしょう。ちなみにあるお店に価格を聞いてみたのですが、1㎡あたり150元(2000円弱)と激安です。もちろん安い分だけ品質は劣るとは思います。日本品は価格勝負になると中国品に当然勝てないので、品質をアピールすることになると思います。いい物さえ作っていれば売れる、というほど中国市場が単純ではなく、高いなら高いなりの理由を消費者に理解してもらい、「売る」のではなく「買ってもらう」という方向に意識を変える必要があるでしょう。中途半端に、具体的なビジョンもなく、おそるおそる進めるというのはうまくいかない可能性が高く、むしろやらないほうがいいのではないかと思います。買ってもらえるようになるために何をすべきか、すべきことをどのようにして進めるべきか、これらをじっくり考えて、方向性を定めて、目標となる時間軸を決めて、この手順を踏まえて腰を据えて(この腰を据えてが大事)いけば、チャンスは十分にあると思います。もちろん、その商品に対する中国人の受容度という問題はありますが。

 

 畳に限らずですが、取り扱う商品がどんなエリアで、どんな人を対象に、どういう売られ方をしているか、まず入り口としてこのあたりを理解していく必要がありますね。その上で、自社の商品をどのようなエリアで、どんなターゲットに、どんな形で販売していくか、どんなプロモーションを行うか、これ大事ですね。品質に自信があるからといって気づいてもらわないことには買ってもらうという行為につながりませんので、勢いだけで「中国で売る」ことを進めるのではなく、「売る」、むしろ「買ってもらう」ためにはどうすべきか、事前によーく理解してから行動するのがいいでしょう。当たり前のように思えますが、実はこれ意外とできていないところが多いんですよねえ。このあたりのくだりはまた明日書きます。


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