中国のユニクロのサービスが素晴らしいというような記事が東方早報というメディアで紹介されていましたので、今日はこれを紹介します。その記事によると、ユニクロの商品はコストパフォーマンスがいいこと、そしてサービスがいいこと、だから消費者に受け入れられるのだが、特にサービスについてここまでやるのかというような論調で書いています。ではそのサービスについて見ていきましょう。全部で10の例を取り上げています。
1. 衣類とハンガーともにサイズを記しており、ひっくり返したりして確認する必要がない。
2. 積み置きしている衣類はSサイズが一番上で、その下がMサイズ、その下がLサイズ、その下がXLサイズとなっている。
3. 買い物した後袋詰めする際にテープで封をするのですが、テープの端に折り目を付けてはがしやすいようにしている。
4. 雨の日には濡れないように紙袋をさらにビニール袋で包む
5. 試着室内の明かりがすりガラスを通じてのものなので、刺激がおさえられ目に優しい
6. 勘定をカードで行い署名する際に、ペンを相手側の持ちやすい方向に向けて渡す
7. クレジットカード決済するときに顧客名をチェックし、「○○さま、祝你购物愉快(お買い物ありがとうございました)」と声をかける
8. ジーンズを購入する顧客に対して、「色の浅いものと一緒に選択しないように」と一言付け加える
9. 店員は微笑みながらサービスを提供するものの、消費者のそばで意見しない
10. 店舗内で従業員と顧客がすれ違う際に、「欢迎光临优衣库(ユニクロへいらっしゃいませ)」と声をかける
これを見て私は2つの部分で思うところがありました。
3の「テープの端に折り目を付ける」は日本で買い物した時に受けたことがあります。
6の「ペンを相手の持ちやすい側に向けて渡す」、これは日本だとちょっとしつけのいい人であればだれでもやっていることだと思います。私もそのようにしています。
9の「消費者のそばで意見しない」はやたらとなんでも進めてくる店員が多い中国にあっては斬新な行動なのでしょう。
次に、アパレル業界で働いていた人に話を聞いてみましたところ、「1や2なんて当たり前のこと、それができていないほうがおかしい」というものでした。
その他はなるほどなあ、言われてみればそうだった、あるいはなるほどなあというものです。全てというわけではありませんが、多くについては日本では割と普通に行われているものであります。
個人的には中国のユニクロで商品を購入したことは数回しかないのですが、中国の中では確かにサービスはいいと思います。店員の愛想もいいですし、人の出入りが多いせいか、サボっているように見える店員もあまり見かけません。
中国のサービスレベルは上がってきているのでしょうがまだまだで、属人的にいいサービスができる人がいるという程度かと思います。不愉快な思いをすることは今でも日常茶飯事的にありますしね。なので、ユニクロのレベルまで行かなくても日本で行われている普通のサービスだけでも中国では「こりゃすげえ!」というレベルかと思います。このサービスという分野で中国が日本に追いつくという感じは今のところにはまだまだ感じられず、そもそも追いつくことはないのではないかと思います。