以前一度紹介しましたが、最近カルフールとウォルマートで値引き表示していながら実際にレジを通る際に値引き前価格となっているという件の騒ぎが大きくなってきてます。カルフール、ウォルマートともに謝罪し、差額の5倍をバックするということで決着に向かってます。
この差額表示自体はどうもこの二つのスーパーに限らず、結構行われているようです。40%の店舗で行われているとコメントする人もいます。「潜規則」という言葉があり、いわゆる「暗黙のルール」といえばわかりやすいかと思いますが、この差額表示は「潜規則」そのもののようです。暗黙のルールといったって、これじゃあ詐欺ですね。
この差額表示をきっかけにスーパーのやり口がまたしきりに報道されてます。サプライヤーから高額のチャネル費用を徴収した り、賄賂なんかもそうです。カルフールとウォルマートもやり玉に挙げられており、特にチャネル費用は年々上がってきていると紹介されてます。5年前には販売額の5%だったのが、今では45%にまで上がっているとか。多くのスーパーでこの数値は30-45%に達しているといわれており、これがそのまま最終価格、要するにわれわれが買うときの価格に転嫁されてしまいます。カルフールと康師傅の争いの際に、カルフール側は値上げはだめという言い分だったですが、自分たちがサプライヤーから取れるだけ分捕っていながらそりゃあないでしょうという感じを受けます。
このほかにもリベートの率も記事で紹介されていますが、カルフールが最近サプライヤーともめることが多いのはリベートを21-22%まで引き上げようとしていることが主な原因だそうです。上に紹介したチャネル費用とあわせると半分以上が取られてしまう形になりますね。
カルフールもウォルマートも本国ではこのようなビジネススキームではありません。なぜ中国ではこんなになってしまったのかというと、単純な小売の粗利が非常に低いためこのようなスキームが生まれたそうです。どこで利益を稼ぐかというだけの話なので別にいいのでしょうが、それにしてもチャネル費用とリベートの比率がこんな水準でスタンダードになってしまうというのはやはりいびつですね。