呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

スターバックス中国1号店が閉店

2013年07月02日 | 日記

 北京にある1999年1月にオープンしたスターバックス国貿店がクローズしました。その要因として挙げられているのは賃料コストの上昇です。同店舗の年間の賃料と人件費の合計は700万元に達しているそうで、このうち賃料についてみていきますと国貿商城一期の店舗賃料は平均毎月1000元/�、つまり33元/�/日を超えているというのです。スターバックスのアジア太平洋地区の店舗当たり平均売上高は82.9万米ドル、人民元に引き直すと509万元だそうです。700万元よりはるかに少ないですね。売り上げは店舗面積にもよるのでしょうが、これはなかなか厳しい水準といえるでしょう。

 

 

 

 店舗クローズに伴い国貿はスターバックスに国貿三期の店舗スペースを新たに提供したということで、閉店ではなく移転ということにはなるのですが、場所としては全然違う性質のようです。もともとの店舗のあった位置はラグジュアリーブランドの集まる場所となり、新店舗の位置は飲食、娯楽等のスペースとなり、家賃は元々の50-60%くらいに収まるものの、今のところ人の流れは多くないとのことです。

 

 最近飲食業の新店舗の賃料は売上の15%以上を占めるケースが増えてきているようですが、これは結構厳しい水準だと言われています。もともとが6-7%くらいだったのが倍以上になっているわけですから、そりゃあしんどいでしょう。北京のちょっとした場所で100�の場所を借りて、11元/�/日とすると、この店舗は毎月の売り上げが22万元を超えて初めて賃料が売上高対比15%になります。これは厳しい。まさに大家のために働くという世界ですね。

 

 私の入居しているオフィスも契約満期になれば家賃はやっぱり上がるのかなあ。ちょっと、いや、かなりビクビクです。