
私のガルパン戦車プラモデルの第37作目は、上図のチャーチル歩兵戦車Mk.Ⅶとしました。聖グロリアーナ女学院チームの車輌を作るのは、2016年5月にマチルダⅡをテレビ版仕様で作って以来のことです。
最初はこのチャーチルMk.Ⅶもテレビ版仕様で作るつもりでしたが、アニメ劇中での登場頻度は劇場版の方がはるかに多く、様々な角度からの場面があります。模型製作に欠かせない細部情報が豊富に得られますので、劇場版仕様で仕上げることに決めました。
今後の予定では、マチルダⅡをもう一両、劇場版仕様にて作りますし、クルセイダーも劇場版仕様しかありませんので、指揮車のチャーチルMk.Ⅶも仕様を合わせておいた方が、並べて飾っても違和感が少ないだろうな、と考えた次第です。

上図のワンシーン等をみるに、テレビ版仕様との差異としては、まず車番マーキングの有無が挙げられます。細部においては、車載機銃の装甲カバー天板の有無、砲塔右側面のループの数、車体底面のディテール、等があります。
これらのうち、底面のディテールは普通は見えませんからスルーしても良く、砲塔右側面のループの数も修正は簡単です。車載機銃の装甲カバー天板に関しては、公式キット及び元キットのタミヤ製品においては車体前面機銃のそれは劇場版仕様、主砲同軸機銃のそれはテレビ版仕様になっています。したがって、今回の制作においては、主砲同軸機銃の方を修正する必要があります。
その他のガルパン仕様への工作ポイントは、テレビ版仕様も劇場版仕様も共通です。いずれも簡単な小改造および修正で済みます。上図のワンシーンなどを参考にして細部を確認しつつ、少しずつ進めてゆくことにしました。

今回使用した、ファインモールド発の公式キットです。タミヤからのOEM供給品の一つで、中身はミリタリーミニチュアシリーズの210番の製品と同じです。これにガルパンデカールが追加されています。
したがって、本質的にはタミヤのキットを作るわけであり、本品がガルパン戦車プラモデルの中でも比較的作りやすいと評価される所以です。

中身はこんな感じです。大きな車体がひときわ目立ちますが、その割にはパーツ数がおさえられており、初心者でも楽に作れるように配慮されています。
製作ガイドはガルパンバージョンになっており、表紙を才谷屋龍一さんのコミックが飾ります。テレビシリーズではセリフが全く無かったアッサムが色々と説明しているのが楽しいです。

ステップ1では誘導輪および起動輪を作ります。これらは完成後には全く見えなくなります。
ステップ2では、車体前面装甲にハッチや機銃などを組み付けます。ガルパン仕様への工作が一ヶ所あります。

誘導輪および起動輪のパーツ類です。タミヤキットではお馴染みのポリキャップも含まれます。

組み立てました。アニメ本編では全く見えない部分ですので、チャーチルMk.Ⅶにもちゃんと誘導輪や起動輪があるんだなあ、と思ってしまいました。

ステップ2に移り、関連パーツを切り出しました。ハッチC33は開閉いずれの状態にも取り付けられますが、劇中では開くシーンが全くありませんので、閉状態で組み付けることにしました。また機銃C31は、装甲カバー上面が空いた劇場版仕様になっていますので、そのまま取り付けられます。

上図の車体前面装甲パーツC30に、ガルパン仕様への工作一ヶ所があります。

赤矢印で示した、留め具のようなモールドです。

劇場版冒頭のシーンを見ると、赤枠で示した該当箇所に何も無いことが分かります。

そこで、留め具のようなモールドは削り取りました。

全ての組み付けが終わりました。

上から見ると、機銃パーツC31の装甲カバー上面が空いているのが分かります。これは劇場版仕様ですので、テレビ版仕様に作る場合は天板を追加することになります。機銃パーツC31は、ガイドの指示通りに接着しませんでしたので、可動です。 (続く)