ステップ15では、砲塔の機銃や予備履帯を取り付けます。ガルパン仕様においては機銃は不要で、予備履帯もパーツB4のみを使います。
ステップ16では、砲塔を車体にセットし、アンテナを付けます。これで塗装前の組み立て工程は完了です。私の制作においては、折れやすく保存上のネックになりがちなアンテナは省略します。
作業に先立ち、見落としていた改造ポイントの手直しを行いました。上図の赤円内に示すように、キットパーツのD23には、覗き窓のカバーがモールドされています。
このカバーが、劇中車の同位置にはありません。念のため公式設定資料図も確認しましたが、やはりありませんでした。どうやら省略されているようで、カバー内側の覗き窓もありませんでした。
そこで、カバーを削り取りました。すると大きな覗き窓が目立ちましたので、これも外から見えない部分を残して大半をブラ板やパテで埋めました。
続いて、予備履帯の仮組みに移りました。劇中車はパーツB4のみをセットしているので、上図のように片側に4個がつきます。
キットのガイドの指示通りにセットすると、上図のようになります。劇中車のセット状況とは異なります。
ところが、キットのボックスアートでは、前方の予備履帯が逆向きに描かれます。
ボックスアートの状態に合わせると、上図のようになります。しかし、劇中車のセット状況はこれとも異なります。
劇中車のセット状況は、赤枠内に示すように、前方の二枚が並列状態になっています。掛け具および予備履帯の穴の位置関係を考えると、まず有り得ない謎仕様です。
別のワンシーンでは細部までよく分かります。よく見ると、掛け具が履帯の穴に通されておらず、履帯の軸部の隙間を通っているという、現実には有り得ない描写がなされています。
ガルパン戦車にまま見られるCG作画上のミスであるようですが、これをキットのパーツで再現するのは不可能です。無理して穴を開けたりすると、履帯パーツ自体の見栄えも悪くなります。
そこで、履帯のセット状況が劇中車のように並列になれば良い、と考えて、下の履帯パーツの向きを逆にしてみました。それでもややズレるので、上の履帯パーツの穴を横に1ミリ拡張して、上の履帯パーツを後ろにずらしました。
すると、上図のように並列になりました。外見的には違和感が少なくなりましたので、これで妥協することにしました。
かくして、予備履帯のセット位置が定まりました。修正したのは前方の二枚のみで、後方の二枚はガイド指示のままです。これでなんとか、劇中車の状態に近づけることが出来ました。
最後に、砲塔を車体に据えてステップ16も終わりました。以上で、塗装前の組み立ておよびガルパン仕様への改変工作の全てが完了しました。 (続く)