気分はガルパン、ゆるキャン△

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ゆるキャン△の聖地を行く14 その1  大井川の蓬莱橋へ

2021年02月25日 | ゆるキャン△

 2021年2月20日、ほぼ半年ぶりの「ゆるキャン」聖地巡礼に出かけました。京都府は再度の緊急事態宣言下にあったものの、感染動向数値が下降し続けて大阪、兵庫とあわせての関西三府県の宣言解除前倒し要請が発議され、早ければ2月いっぱいで解除をとの空気が強まりつつありました。

 それを見越しての見切り発車、ではありませんでしたが、現時点で私が最も注目していた静岡県の「ゆるキャン」企画の第一弾である富士山静岡空港でのパネル展示が2月28日で終わってしまうのにはどうしても諦めがつかなかったのでした。これだけは見送ると後で色々と後悔するだろう、山梨県に続いて気合を入れてきた静岡県のアニメ観光スタンスの一端だけでも見て触れておかなければ、今後に予定している静岡県各地への聖地巡礼への基礎観点も定まらないままとなるだろう、との思いが強かったのでした。

 同時に、個人的にも思い入れの強い国鉄二俣線の後身である天竜浜名湖鉄道にてコラボ企画がスタートして「ゆるキャン」ラッピング車輌が運行を開始したとのニュースに接したことで思いが衝撃的に強まりました。よくやった天浜線、この情勢下にもめげずに積極的に仕掛けるとは流石、と感動してしまい、即座に巡礼旅行の実施を決めました。

 そうなれば、あとはノリと勢いで一気に突き進むのみでした。ガルパンの大洗へ行くのと違い、静岡方面には浜松に縁戚が居る関係で子供の頃から何十度と訪れて親しみが深いです。新幹線を利用すれば京都から2時間で行けるという近さもあり、最初は日帰りで富士山静岡空港でのパネル展示を見る、という案を考えましたが、2月20日から23日までが4連休となったため、泊りがけで天浜線の企画も楽しんでみようと決めました。

 検討の結果、20日から22日までの二泊三日で富士山静岡空港と天浜線の「ゆるキャン」企画を見る、という内容にまとまりました。20日に富士山静岡空港へ行き、21日と22日は天浜線を回る、という計画でした。天浜線に2日をかけたのは、企画のひとつ「ゆるキャン2天浜線1日フリーきっぷ」が2枚組で販売されており、1枚ずつ2日間使えるのならば、このチャンスに最大限活用して天浜線を乗りつくそう、と考えたからでした。

 

 かくして20日の8時前に家を出て、8時20分には京都駅の新幹線ホームに入りました。

 

 まずは8時30分発ののぞみ92号東京行きに乗りました。

 

 半年ぶりの新幹線でした。ワクワクしました。感染対策もしっかり頑張る積りでしたが、それ以上に時期が早まると予報にあった花粉飛散への懸念がありました。花粉症持ちで毎年深刻に悩まされている身としては、コロナよりも花粉のほうが非常な恐怖の対象でありました。
 今回のタイミングで出かけたのも、今なら花粉飛散の直前期で飛散量も少ないから、まだ間に合うだろう、との判断があったからでした。

 

 名古屋駅で9時8分発のこだま708号東京行きに乗り換えました。静岡県内ではのぞみが停まらない事が多いからです。

 

 10時8分に掛川で下車しました。京都からほぼ1時間半、あっという間でした。

 

 掛川駅にて東海道線のホームに移動しました。10時17分発の静岡行き列車に乗りました。

 

 車体にオレンジの帯が入った、JR東海の普通列車です。これは山梨の身延線でも見かけますから、「ゆるキャン」聖地巡礼の鉄道利用者にとっては定番とも言えましょう。

 

 島田駅に10時35分に着きました。富士山静岡空港への連絡バスは、掛川、金谷、島田、藤枝、静岡の各駅から発着していますが、掛川からのバス便は飛行機利用客専用となっています。距離的に近いのが金谷と島田ですが、それぞれに時刻が異なっており、今回の巡礼では島田市にある「ゆるキャン」聖地のひとつ蓬莱橋もついでに見る予定でしたので、島田からのアクセスを選びました。

 

 まず、島田駅から徒歩で蓬莱橋に向かいました。島田駅から空港へのバスは12時5分まで無いため、先に蓬莱橋を見ておく計画でした。駅から蓬莱橋への公共交通は無く、駅から徒歩20分、と観光案内にはありますが、各務原なでしこ並みの脚力を持つ私ですので、約12分で蓬莱橋の北詰に着きました。

 上図のアングルが、原作コミック第11巻147ページ4コマ目にそのまま描かれています。各務原なでしこ、志摩リン、土岐綾乃の3人が大井川橋めぐりのラストとしてここに訪れています。
 いま放送中のアニメ2期では、おそらく大井川キャン編までは描かれないとみられているようですが、近く予定されている劇場版には入る可能性が指摘されており、いずれにしてもここ蓬莱橋もアニメ化されるのだろうな、と思います。

 

 大井川に架かる蓬莱橋です。原作コミック第11巻148ページにそのまま描かれています。もちろん渡れますが、周囲に大勢の観光客が来ているにもかかわらず、誰ひとり橋を渡っていませんでした。

 有料で100円かかるから、ではなくて、この日は春嵐のものすごい横風が終始吹き付けていて、誰かの帽子やマフラーなどを吹き飛ばしていたりしていて、普通に立っているのもやっとという状態でした。木造の橋もギシギシ音を立てていて、とてもじゃないけど危なっかしくて渡る気がしないのでした。

 近くに居た島田市観光協会のジャケットの老人が、似たような老人の観光団体客に向けて「ちょっとこれはね、風が強すぎますんでね、もう少し強まれば、橋は通行止めになりますからね、渡るのもちょっと止めといた方がいいですね」と説明しているのが風の音の中でかすかに聞こえました。
 「当たり前やが。渡ったらすぐに飛ばされて最短で墓に行けるで」とジョークで応じる声も聞こえたので、笑ってしまいました。

 

 この蓬莱橋は、全長897.4メートル、通行幅2.4メートルの木造歩道橋です。初代は明治12年(1879)に地元の牧之原開墾者たちによって農業用として架けられました。その後は大井川の氾濫で幾度も流失してその都度架け直していますが、昭和40年に橋脚部分だけをコンクリート製に換えました。しかし、最近でも台風や集中豪雨などによる橋脚流失が相次ぎ、平成年間だけでも9回の通行不能に見舞われています。

 農業用の橋なので、現在も農道として利用されており、島田市役所農林課の所管となっています。同時に貴重な歴史的土地改良施設でもあり、国内でも数少ない有料の賃取橋(ちんとりばし)として有名です。平成9年12月には「世界一の長さを誇る木造歩道橋」としてギネス社に認定されました。

 長い木=長生きの橋、全長897.4(やくなし=厄無し」の語呂合わせで縁起のいい橋として人気を呼び、デートスポットとしても知られ、県内外から多数のカップルや観光客が訪れています。これが「ゆるキャン」の聖地に加わったのですから、人気はさらに上がることでしょう。

 個人的には、映画「超高速!参勤交代」に登場する橋、と覚えていましたので、内藤政醇以下になりきって渡ってみようかと思っていたのですが、ものすごい横風にあおられて普通に歩けない状態では危ない、無理だ、と諦めたのでした。
 島田市の公式サイトの蓬莱橋の案内はこちら。  (続く)

 


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