まっすぐな道

ベトナムは勝って、北ベトナムと南ベトナムに分かれていました。北ベトナムはソ連や中国の支援を受け、南はアメリカの支援を受けてベトナム戦争(ベトナムではアメリカ戦争と呼ばれています)を戦っていたわけです。この二つのベトナムの境はハイバン峠といわれています。いまでこそ、日本の援助で立派なトンネルができて比較的簡単に行き来ができますが、以前はこの峠を越えるのに相当の苦労があったと思います。この峠を境に人々の文化も変わるようです。

南ベトナムは広くて、メコン川の水を利用した運河があちらこちらにあり、米がたくさん採れます。しかも、人口密度が低いため、人々の暮らしはとても豊かです。もちろん、アメリカの支援を受けていたこともありますが、北ベトナムの兵士がサイゴンを陥落した時、南ベトナムの人々の暮らしがとても豊かなのに驚いたそうです。北ベトナムはそれまで、ソ連の援助を受けていたわけですが、ろくなものを援助してくれなかったということで、人々はソ連が嫌いになったと聞いています。

そんなわけで、写真はメコンデルタじゅうに張り巡らされた、北海道のようにまっすぐな道です。