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保育士15人一斉退職人員確保も運営巡り混乱民間保育園で経営悪化【ちば特千葉日報特報部】

2022-05-19 08:06:14 | ニュース
保育士15人一斉退職 人員確保も運営巡り混乱 民間保育園で経営悪化 【ちば特 千葉日報特報部】
2022/05/18 19:00

(千葉日報)
 千葉市内の保育園で、不適切運営が行われているとして常勤保育士など約15人が一斉退職したとの情報が双方向型調査企画「ちば特(千葉日報特報部)」に寄せられた。共働き世代の増加に伴って需要が高まる一方、職員確保の難しさも指摘される保育現場で何が起こっているのか。(「ちば特」取材班 池田和弘)

 同保育園では、0〜5歳児を受け入れるほか、人工呼吸やたん吸引など常時医療的な介護が必要な「医療的ケア児」にも対応している。寄せられた情報によると、「施設では職員の賃上げに充てるべき『処遇改善金』が赤字補てんに流用され、3月末までに職員約15人が一斉退職した」という。

◆待遇へ不満噴出

 同園では昨秋、コロナ禍で園児の受け入れ数が減少し赤字経営に陥っているとして、園側から現場に対して処遇改善金の取り扱いを変更すると通知があった。

 元職員の1人は取材に「残業代が満足に支払われてこなかった。処遇改善金が適切に支給されるならと現場は我慢してきたが、使途変更で期末手当等が大幅に減少したことで耐えきれなくなった」と明かす。

 こうした不満を受け園側は昨年11月ごろ、経営改善に向け園長を交代する方針を提示し保護者会を開いたが、会に出席した職員が労働環境の過酷さを訴えるなどしたため紛糾、「園に不安を感じてその場で転園を決めた人もいた」という。

◆認識に食い違い

 保育士が大量退職するとの見通しを受け、事態は千葉市の担当部署である幼保運営課が園に対し聞き取りを行うまでに発展。3月末までにはベテランなど約15人が退職した。園側は急きょ人員を確保し、4月以降も運営を継続している。

 ただ、新たな問題も浮上。別の情報提供者は「職員を急いで採用したものの保育士の配置基準等が遵守されていない。園児にとって非常に危険な運営が続いている」と指摘する。

 これに対し、園側の担当者は千葉日報社の取材に職員の相当数が入れ替わったことを認めたが、「配置基準は満たしており、運営は適切。千葉市にも確認してもらっている」と強調。また、保育士の多くが退職したものの「医療的ケア児の対応に当たる看護師は残っている」と訴えた。

 千葉市は取材に「一斉退職の可能性を把握した後は園と協議を続けてきた。現在の運営も適切と認識しており、今後は現場確認等を行っていく」と説明した。

◆構造的な課題も

 保育需要が高まる中、県内も迅速な施設整備のほか、保育士の待遇改善が進む。県担当者は、待機児童数の減少など保育を巡る状況は改善しつつあるとした一方、「それでも保育士の待遇は他の職種に比べ厳しい面がある」とし、構造的な課題もあると指摘した。



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