風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

年の瀬―現場行き

2005-12-29 23:55:51 | インポート

我家は県外の大学に(今年同時に)行った長女と長男が帰ってきて、久しぶりの5人家族に戻りました。

長女はバイト(少し厳しい)を頑張り、長男は自治寮(生活費2万円)で頑張っていて、半年ほどの間で大きく成長しているのを見ると「・・・旅をさせろ」と言う諺の通りだと思いました。

P1000829 P1000834

P1000845

今年最後の現場監理に長男と次男を連れて出かけました。阿蘇・九重の雄大な山並を見て、雪の残る現場へ、隣の露天風呂に浸かり、近くのお店で自然薯のとろろ汁をご飯に掛け食べたのですが、二人とも初めて食べたと言います。私にとっては懐かしく、スリバチとスリコギで手伝わされた食べ物なのですが、二人が知らなかったと聞いて「たかがととろ汁されどとろろ汁」伝えとくべきと少し反省しました。

P1000841 南小国の現場は年内に外部仕上げを終わる予定でしたが、降雪が多かった為少し残ってしまいました。屋根のOMソーラーは太陽光発電パネルの設置が終わっていて、稼動始めています。今日夕方4時頃現場へ着いたのですが、22℃の温風を送り込んでいました。来年の1,2月の本格的な寒さの時、内部作業の手助けになってくれるだろうと思います。

今年9月雑記のようなものなら書けるかなと思い始めたブログですが、読んでくださる方がおられ、コメントも頂いてHPを見る楽しみが増えました。ネタ切れも予想されますが、出来るだけ続けたいと思いますので,来年もよろしくお願いします。


師走の大雪

2005-12-22 18:31:23 | インポート
P1000766
12月5日から阿蘇方面は寒気の影響で降雪があり、天気状況を見て現場へ行くしかありません。12月10日に行ってから一週間以上経つので、22、23日が雪との予報を聞き昨日午後南小国の現場へ出かけました。
現場から「黒川温泉までは大丈夫です」との情報でしたが、大津町で雪が降り出しています。ミルクロードを登り始めるとすぐに「これはヤバイなあ」と思う状況で(大学の時年間80日近く雪山に居た経験から)すぐチェーンを装着しました。
二重の峠からは一応通行止めになっているのですがそのまま登り、外輪山の上に出ると強風と積雪で注意しないと道が何処にあるのか判らないくらいです。数台の車が走っていますが乗り捨てられた車も数台、2時間半ほどで着きました。
P1000768
現場の状況を確認、外は20cmほど積雪がありますが、窓も取付き、外側の断熱も終わっているので大工さんは内部の作業をしてくれていました。
問題は帰りでした。5時半ころ現場を出て大観望から内牧へ降り、山沿いを走り赤水から二重の峠へ登るところまでは良かったのですが、そこからスリップ事故が起きていて動きません。仕方なくまた下って赤水から57号線へ、これがまたすごい渋滞で立野までの3kmほどがノロノロ運転で3時間半かかり、11時半頃帰り着きました。立野の登り車線には乗り捨てられたトラック、乗用車が数十台、大津方面にも延々渋滞の列、深夜になると凍結もしてきますので自宅へ帰りつけなかった人も多かったかもしれません。雪道はチェーンなどの準備と運転経験が大事でちょっとしたことで事故になります。(20代の頃は一回転や衝突したりであまり自慢できませんが)
雪が降ると大変ですが、雪景色を見るとついワクワクしてしまう(スキーがしたい)自分がいます。学生時代ノルディク(距離スキー)をしていて、4年間の雪山経験が強く記憶に残っているからでしょうか。ノルディクは零下10℃以下の中薄着(下着とトレーナー)で、延々と続く緩い登り坂(15km)を腕と足キック力で滑る競技です。重力に思い切り逆らってます。(笑)
現在はスケーティング走法が主流ですが私達の時は平行の2本の溝を走るスタイルでした。(現在クラッシックスタイルと言います―すこし淋しい・・)
練習の時森の中を走っていると静寂の世界に入り込みます。自分の息づかいとスキーの滑る音だけで自分以外誰も存在していないような不思議な気持になります。でも急に天候が変って吹雪にでもなれば大変です。コースも消え景色が一変し遭難する危険性が出てくるので慌てて帰ります。(笑)


我家の暖炉

2005-12-18 22:52:50 | インポート
P1000761
こんなに寒い日が続くとコンクリート打ち放し(内外)の我家は厳しい寒さになります。新築の頃(20年前)はコンクリートの壁に近づくだけで冷気が体に伝わり外に居るのと変わらない状態でした。(屋根と天井も一体のコンクリートのまま)そんな時暖炉に火を点けると輻射熱による温かさが拡がり、薪の匂いと炎の揺らめきに救われました。
しかし暖炉だけではその周辺しか暖まらず(コンクリートが蓄冷状態の為)、全体を温める様々な暖房器具が登場しては消えています。1番目には現場事務所などに使うブルーヒーター(灯油式)、2番目にエアコン(これは今でも稼動しますが、我家には不向き)、次にコタツ、3階が増築され、東側に5階建ての病院が建ち、直接コンクリートに寒風が当る事が少なくなったのですが、窓が大きな木製建具だった為、隙間風がありなかなか寒さは克服出来ませんでした。
とうとう昨年、窓をアルミサッシに変え、床下に温風ファンコンベクターを設置(オンドルみたいな効果)してからやっと室内の温度も安定してきましたが、此処のところの冷え込みには暖炉が欠かせません。しかし隣に病院が隣接している為(煙の問題もあり)夜だけしか焚けなくなっています。
住宅設計では断熱やパッシブソーラー(太陽熱利用)など冬暖かい工夫をしていながら、我家では寒さとの長い戦いを繰返していて、設計者ならはじめから解っていそうなものだと思われるかもしれません。確かにコンクリート打ち放しの魅力に惹かれ、寒さ対策の事はあまり考えていなかったのが正直なところです。(実は夏も凄く暑かった)
負け惜しみのようですが暑さ寒さの厳しさを我家で知った事はすごくその後の設計に役に立っています。(笑)
ただ3階を増築する前にOMソーラーを知っていたら、それだけが今でも残念です。


魅惑のインド建築

2005-12-12 20:21:15 | インポート
昨日、クミコの友人のご主人(デービスさん)がインドから来られ、短い時間でしたが仕事の事やインドのことなど話しました。以前学園大学に留学されいて、日本語も流暢で仕事(コンピュータソフト)の関係で日本には良く来られています。
25年前にインドのムンバイ(旧ボンベイ)に行ったことがあります。アメリカ、ヨーロッパを回り、最後に寄ったのですが、飛行機が遅れ深夜に着き、フリーチケット(世界一周チケット)だったことが良くなかったようで、なかなか入国させてもらえず午前3時頃やっと許可されました。深夜でもあり旅行客は誰もいないのですが、外にはガラス越に大勢の人が待っています。何となく不安になり、荷物をまとめ直して出ると、みんな寄ってきて「荷物を持つよ」「宿を紹介するよ」ともみくちゃにされました。第一印象が強烈だったことを思い出します。
その時はインド建築についてル・コルビジェとルイス・カーンの現代建築以外殆ど知識がなかったのですが、「インド建築案内」の本を見るともの凄い数の遺跡や古建築があり、その文化の奥深さは驚嘆です。仏教の発祥地ですから当然なのですが、一度見てみたいと思うものばかりです。(インドは中国に次ぐ経済発展国なので当時とは違うそうですが?)
P1000733
有名なタージ・マハル廟(イスラム) 17世紀
P1000734
北インド サハラン ビシャド寺院(ヒンドウ) 19世紀 木造建築 木材資源が豊富なのでしょう。
P1000739
北インド ハリ・マンデイル(黄金寺院) シク教 18世紀 ベニスのようです。
P1000736




東インド オリッサ州 ヒンドウ寺院 11世紀
P1000740
西インド クンダ(階段池) ヒンドウ 9世紀 
P1000737
バングラデシュ ダッカ 国会議事堂 20世紀 (建築家 L・カーン アメリカ)
古代から現代まで見て回るだけで数年かかりそうな建築の宝庫です。


仙酔狭-内牧-満願寺

2005-12-10 22:40:21 | インポート
P1000695
P1000696
P1000697
今日は朝から慌ただしく仙酔峡、内牧、満願寺と阿蘇方面を走り回りました。そのうえ気になる処があると立ち止まったり引返したり、そしてパシャリ、ブログのお陰で見過ごしてた風景や建物を再発見、しかし新しい建物で惹かれるものが少ない。
P1000702
P1000704
P1000700
国立阿蘇青年の家はキャンプ場管理棟(2001)と食堂棟(2004)を設計していて、今日は管理棟のOMソーラーと補助暖房の説明に(3年ごとに職員の方が変わってしまうので)、一本松の横に藁で造られた円錐形のものは草泊りと言います。阿蘇の広い草原で放牧や農作業をする時、野宿する為のもので、青年の家にレプリカが作ってあります。人一人が使えるもので強風や雨が降れば厳しいでしょうが、可愛らしさがあります。
P1000715
内牧は建物の相談があり、田楽のお店「やまぼうし」で待ち合わせをして現地を見せてもらいました。北に外輪山が迫り、渓流が流れ周りを杉林で囲まれた落ち着いたところでした。
P1000724
最後に南小国満願寺の現場へ、建て主のOさんも来熊、進捗状況の確認とソーラーの煙試験、雪もほとんど無く来れましたが(一昨日まではチェーンが必要だったとか)、一日3ヶ所は少し疲れます。打合せが終わり現場隣の下鶴荘の温泉に浸かって一休み、(入浴料400円、タオル100円)一人で阿蘇の山々を一望しながら露天フロで一息つきました。温泉の人は今月でやめる?とか、誰か引継いでやる人がいればやってるかもと。(話がよく分かりません。この温泉は運営が賃貸になっているのかな?)
今日の運勢最高(めざましどようび)だったのですが、お昼を食べようと思ったら財布が無く、300km近く無免許運転になってしまいました。